日亜化学工業のRPA導入が生産性向上を実現！年間3.3万時間を創出

日亜化学工業の業務改革に見るRPAの実力

日亜化学工業がRPAツール「BizRobo!」を導入し、約400体のソフトウェアロボットを稼働させ、期待以上の効率化を達成しました。年間で約3万3,000時間の人的リソースを創出し、多くの業務が自動化されることで、生産現場での作業効率が飛躍的に向上しています。

RPA導入の背景

日亜化学工業は光半導体や化学品を手掛ける企業で、生産現場の自動化に努めてきました。しかし、バックオフィス業務の自動化は進んでいないのが現状でした。そこで、RPA導入の検討が始まりました。ある講演で、RPAがデジタルレイバーとしての可能性を秘めていると聞き、興味を持った経営陣は、他社の成功事例を参考にしながら、自社に合ったRPAツールを探し始めました。

その結果、国内の複数ベンダー製品を試し、最終的に「BizRobo!」の導入を決定しました。初期投資を抑えつつ、長期的な運用コストを見込んだ結果、スモールスタートでできるBizRobo!は理想的な選択肢となりました。

効率化に成功した業務内容

日亜化学では、複数の業務で約400体のソフトウェアロボットが稼働しています。例えば、製造設備の定期点検に関する作業を自動化し、管理担当者が勤務時間外も含めて作業時間を確保できるようになりました。また、製造指図書の見直しに関する通知を自動で行うロボットの導入により、手作業を大幅に削減しています。

さらに、故障モード影響解析（FMEA）の文書管理では、重複チェックや修正依頼メールの送信を自動化。業務の効率化が実現し、「実行ボタンを押すだけ」で全ての処理が完了する仕組みとなりました。このように、さまざまな業務においてRPAの導入が成功し、時間の創出が実現されています。

従業員への配慮

RPA導入にあたっては、従業員の心理面も重視されています。ロボット化によって人員削減が目的であるという誤解を生まないよう、余剰時間の活用については触れず、部署全員が使えるようなメリットを強調しています。この方法により、業務のロボット化は嫌悪感を抱かれることなくスムーズに進んでいます。

DX時代への適応

BizRobo!の導入から5年が経過し、日亜化学工業では業務フローの刷新が新たな焦点となっています。手作業の代替から、さらなる業務改善に向けた運用への発展が期待されています。

現在、RPA開発者の新規育成が一時停止され、数名のシステム開発本部のメンバーによる実装にシフトしています。現場での担当者が開発メンバーに加わることも検討されており、効率化のさらなる深化が図られる予定です。

今後の展望

オープン社は、日亜化学工業の成功事例を広め、RPA導入を希望する企業に対して支援を行っています。また、生成AIを活用した作業の簡略化に向けた取り組みも進めており、RPAの活用による業務改革を社内外で促進しています。デジタルレイバーを活用することで、働き方改革やスタッフのタスクシフトに貢献し、生産性向上に寄与する意向です。

「BizRobo!」について

「BizRobo!」は、業務の生産性を高めるためのソフトウェアロボットを導入・運用し、ホワイトカラーの職場をルーティンワークから解放するプラットフォームです。詳細は公式サイトにて確認できます。

BizRobo! 詳細

日亜化学工業の取り組みは、製造業におけるRPA導入の成功例として、今後の業務改革の指標ともなるでしょう。企業全体の働き方を変革する力強い第一歩を踏み出した日亜化学工業の動向から目が離せません。