WOTAと北海道が提携、水循環システムで災害時の水支援を強化

WOTAと北海道の新たな協定

WOTA株式会社が北海道と共同で「災害時の生活用水資機材の広域互助に関する協定」を締結し、災害時における水の確保を強化する取り組みを発表しました。この協定は、災害発生時に急速に水供給できる体制を築くことを目指しています。

災害時における水の重要性

近年、日本各地で発生する巨大災害において、上下水道が機能しない状況が続いています。特に令和6年の能登半島地震では、主要な浄水場や管路が破損し、約10万人が断水を余儀なくされたとされています。日常的な生活水の確保が難しく、衛生環境の維持に重大な影響を与えています。そのため、生活用水の供給体制の強化が求められています。

WOTAが目指す水循環システムの構想

WOTAの提唱する「水循環システムの自治体間広域互助プラットフォーム」は、大規模な災害時にも迅速かつ柔軟に対応できる体制を目指して設計されています。今回の協定を通じて、北海道はこのプラットフォームの一部として機能し、地域の防災力向上を図ります。

このプラットフォームの主な機能には、平時からの情報共有・訓練のほか、災害発生時には自治体間での資機材の調整や円滑な輸送支援が含まれます。WOTAが提供する「WOTA BOX」や「WOSH」といった生活用水資機材が被災地に供給され、避難所の衛生環境を守ります。

能登半島地震の経験に基づく反省

能登半島地震において、WOTAは応急給水活動を行い、上下水道が機能しない状況下で「水循環システム」を提供しました。これにより、避難所では90%以上のカバー率を達成し、多くの人々に必要な水を届けることができました。しかし、システムを整えるまでには1か月以上かかってしまったのが課題です。この協定によって、時間を要せずに必要な資源を迅速に配備できる体制を築くことが期待されています。