2024年度、日本でのドナーミルク利用が大幅増加!赤ちゃんたちの命を救う取り組み
最近の報告によると、日本国内のドナーミルクを利用する赤ちゃんの数が、2024年度には1,202人を超えました。この数値は、前年の934人から約1.3倍に増加し、母乳バンクの活動が順調に進展していることを示しています。また、ドナーミルクを使用できる病院の数も全国42都道府県にわたり114施設に達しました。
母乳バンクの背景と重要性
母乳バンクとは、ドナーから寄付された母乳を適切に処理し、早産や低出生体重の赤ちゃんに提供する施設です。ドナーミルクは、特に多くの病気のリスクにさらされている早産や1,500g未満の極低出生体重の赤ちゃんにとって、必須の栄養源となります。これにより、例えば壊死性腸炎や慢性肺疾患のリスクが大幅に減少します。
2024年度のデータによると、母乳バンクに登録されたドナーは748人であり、前年の607人から増加しています。この結果、ドナーミルクを必要とする赤ちゃんたちへの供給体制が強化され、NICU(新生児集中治療室)におけるダイレクトな支援が進んでいます。
東京都の支援事業と未来への展望
東京都は、2025年度からドナーミルクを必要とする赤ちゃんに対する支援事業を開始することを発表し、全国に先駆けてドナーミルクの利用普及を目指します。この取り組みでは、母乳バンクへのドナー登録を行う施設やドナーミルクを使用する病院への支援が提供されます。
日本財団母乳バンクの理事長、水野克己氏は次のようにコメントしています。「ドナーミルクは新生児医療における重要な要素であり、より多くの赤ちゃんに届けられることを目指しています。」彼は748人のドナーに感謝の意を表し、赤ちゃんの健康を支えるための協力を訴えています。
今後の課題と挑戦
しかし、ドナーミルクを必要としている赤ちゃんの数は年間約5,000人に上るとされ、現状では全ての需要に応えられていません。この状況を解消するためには、ドナーミルクを使用する施設の増加や、ドナー登録施設の支援が急務です。日本財団母乳バンクでは、新たに登録される病院のNICUに対しては無償でのドナーミルク提供を行い、より多くの医療機関での利用拡大を目指します。
最後に
赤ちゃんたちが安全に育つために、ドナーミルクの提供はますます重要な役割を果たしています。今後も母乳バンクの活動が社会に広まり、すべての赤ちゃんに必要な栄養が届けられることを願います。情報が必要な方は、ぜひ日本財団母乳バンクの公式ウェブサイトをご覧ください。