新たな学びを実現するための学校管理職マネジメント力強化事業
現代の教育現場では、子供たちが将来社会で活躍するための新たな学びが求められています。そのためには、教育現場のマネジメントが欠かせません。文部科学省が実施する「子供の新たな学びの実現に資する学校管理職マネジメント力強化推進事業」は、この重要な役割を担う管理職のスキルを向上させ、教育環境を整備することを目的としています。
事業の趣旨
この事業は、教科を横断した探究的な学ぶ力を育成し、社会で必要なスキルを身につけることを目指しています。具体的には、学校内外のリソースを有効活用し、学校教育と実社会の課題を結び付ける学習環境を整えることが求められます。また、教員同士が協力し学び合うことができる場を作り、教育課題の多様化に対応するための力を育てる必要があります。
そのために、校長などの教育管理職には、情報の収集や整理、分析、そして関係者とのコミュニケーションを通じて教育力を最大限に引き出す役割が期待されています。このような背景から、教育委員会が主催する管理職研修では、学校の組織力や教育力を向上させるための高度なマネジメント能力を強化することが計画されています。
事業内容
特に注目すべきは、「探究型の研修の実施・開発」を通じての子供の新たな学びの実現です。対象は校長および中堅教員で、教育委員会の研修担当と協力しながら、現状把握や課題の設定を行う「参集研修」と、実際に学校現場で課題解決に向けて行動計画を策定する「校内実践」を繰り返していきます。これにより、アセスメント能力やファシリテーション能力といった、管理職が必要とする多様なスキルを身につけてもらいます。
この研修で得られた知見は、校内で教職員や地域の方々と共有し、探究的な学びを実現することを目指しています。特に、複雑な教育課題への組織的な対応を可能にすることが重要です。研修では、以下のような必須要件が設けられています。
- - 参集研修と校内実践との往還
- - 3年間の継続的な取り組み
- - 中堅教員のペア参加
- - 大学などの専門家の参加
今後の展望
また、次回公募予定の「学校管理職マネジメントフォーラム」では、事業1の成果を報告する機会も設けられる予定です。このフォーラムは、全国の教育委員会や管理職を対象にし、具体的な活動成果を共有する場になります。
公募概要
現在、本事業への公募は進行中です。対象は都道府県や指定都市の教育委員会で、1件当たりの事業規模は上限510万円ほどです。採択予定件数は7件となっており、委託期間は原則として3年にわたります。
具体的な公募のスケジュールは以下の通りです。
- - 公募締切:令和7年3月10日(月)17:00
- - 審査期間:令和7年3月中旬から下旬にかけて
- - 結果通知:令和7年3月下旬を予定
- - 契約締結:令和7年4月以降を予定
お問い合わせ先は、文部科学省の総合教育政策局 教育人材政策課 教員免許・研修企画室 教職員研修係まで。教育の未来を育てるためのこの取り組みは、子供たちの学びの可能性を広げる大きな一歩となるでしょう。