シェムリアップ州政府代表がフォーバル本社を訪問
カンボジアのシェムリアップ州政府副知事であるユン・リネ氏が、東京都渋谷区に位置する株式会社フォーバル本社を訪問しました。この訪問は、国土交通省主催の「第7回日ASEANスマートシティ・ネットワーク ハイレベル会合」参加後、スマートシティ関連企業を視察する一環として実施されたものです。フォーバルは、日本国内の地方自治体との連携実績やカンボジアにおけるビジネス展開が高く評価され、訪問先に選定されたことが背景にあります。
訪問の目的と意見交換の内容
訪問には、フォーバルグループの常務取締役やカンボジア法人の社長、その他関連会社の代表が参加しており、フォーバルグループの事業内容やスマートシティ構想に関連する取り組みが紹介されました。具体的には、函館市での産官学連携によるスマートシティの事例や、券売機や入場管理システムの紹介が行われました。
スマートシティの取り組みについて
フォーバルの関連会社、ネットリソースマネジメント(NRM)は、AIとカメラを駆使した技術を用いて、観光地の混雑状況をリアルタイムで「可視化」する取り組みを提案しました。この技術は、観光地や交通機関の混雑管理に役立つことが期待されており、シェムリアップの観光客向けデジタルマップアプリの開発を通じて、観光客の移動ルートや人数管理をより効率的に行えるようになると評価されています。
一方、エルコムは、チケット券売と入退場管理に関する先進的なシステムを提示しました。特に、顔認証技術を駆使した入場管理システムは、遺跡群の保全や入場者数の適正化に寄与することが期待されています。
参加者のコメント
訪問後のユン・リネ副知事は、フォーバルとの強固な協力関係を実感し、今回の意見交換を通じて、スマートシティ構想におけるフォーバルの能力を理解できたとコメントしました。また、JICAの専門家である秋葉拓哉氏は、民間企業との共同がこのプロジェクトの成功に如何に重要かを強調し、今後のさらなる協力を期待する意向を示しました。
今後の展望
この訪問を通じて築かれた信頼関係は、シェムリアップ州が掲げるスマートシティ構想の実現に向けての重要なステップとなりました。フォーバルは、今後もカンボジアにおける事業経験や地方自治体との連携の実績を生かし、持続可能な発展に貢献していく予定です。また、フォーバルの取り組みは今後、JETROのインタビューを通じて紹介される予定です。
フォーバルについて
フォーバルは、ESG経営の可視化を支援する「企業ドクター」として、中小企業を対象に幅広いコンサルティングサービスを提供しています。政府が掲げる持続可能な発展のための施策に沿い、地方創生に向けた「F-Japan」構想を推進しています。詳しくはフォーバルの公式ウェブサイトをご覧ください。