新たなESG投資「QOLファンド」で社会的価値を創造する試み
株式会社プロフィッツ(東京都千代田区、代表取締役社長:田中慎一郎)が進める新しいESG投資モデル、「QOLファンド」をご紹介します。このファンドは、生活の質(QOL)を向上させることを目的に、不動産を通じて豊かな暮らしを社会に広めていくことを目指しています。
背景:生活者重視の時代
情報通信技術の進化に伴い、私たちの生活は大きく変わりつつあります。インターネットやAIの発展が進む中、個人は以前よりも遥かに多くの情報にアクセスすることができ、自身の判断で選択を行える環境が整っています。この変化は、不動産業界にも影響を及ぼし、企業主体から生活者本位の考え方にシフトしています。これまで受動的だった消費者は、今や自らのニーズに合った商品やサービスを積極的に求める存在となっています。
プロフィッツでは、こんな時流を受け、保育園の不足やペット可住宅など、生活者のリアルなニーズに即した商品やサービスを展開してきました。異業種とのコラボレーションやコンテンツの発信を通じて、社会課題の解決や生活者に向けた新たな価値の創出を図ることを目的としています。このような挑戦をさらに進化させたのが「QOLファンド」なのです。
プロフィッツの考えるESG投資の「S(社会)」
ESG投資では、“E(環境)”が気候変動対策やエネルギー消費の削減に重点を置く中、プロフィッツは“S(社会)”をより広い視点で捉えます。具体的には、社会課題を解決するための「マイナスをゼロにする」取り組みだけではなく、生活者の満足や幸福感を高める「ゼロからプラス」の価値を生み出すことにも焦点を当てています。このような価値創造を通じて、生活者の隠れたニーズや小さな不満を解消し、具体的な体験を提供することを目指しています。
たとえば、安全性や快適性、地域社会との調和を重視した取り組みが挙げられます。これらは利用者だけでなく、運営スタッフや地域住民の満足度を向上させる要素と考えられています。このような取り組みが積み重なることによって、最終的には「社会的価値」の創出につながるとプロフィッツは信じています。
QOLファンドの特徴と投資戦略
「QOLファンド」は保育園、シェアオフィス、賃貸住宅、ホテルの4つのタイプ、計11物件で構成されています。社会的価値を重視したポートフォリオを形成しており、国土交通省の「社会的インパクト不動産」の実践ガイダンスに基づいて、社会的価値の定量的な評価を行っています。具体的には、入居者の満足度やスタッフの能力開発、地域貢献などの指標を用いて、リアルタイムで評価・集計が可能としています。
この手法により、社会的インパクトがテナントの満足度や賃料水準、資産価値の維持または向上に与える影響を評価することができ多角的なアプローチから投資を行っています。また、長期的な視点でリスクを低減しつつ、投資家に対する説明責任も果たす運用体制を整えています。
今後の展望
「QOLファンド」の立ち上げをきっかけに、今後の3年間で700億円規模のシリーズ展開を目指しています。2026年には第2号ファンド(約250億円)も予定しています。プロフィッツの代表取締役社長である田中氏は、情報技術が生活者の手に渡る中で求められるのは、不動産投資だけでなく、社会的価値を生む新たな資産運用であるとしています。
QOLファンドは、この考えを実現するための第一歩です。投資家だけでなく、社会全体への責任を考えながら、生活者や地域社会に寄り添ったプロジェクトを進めていく意向を示しています。今後も多様なパートナーと協力し、持続的な価値創造に挑み続ける姿勢を大切にしていく所存です。
QOLファンドの概要
- - 名称: QOLファンド1号
- - ファンドタイプ: 私募・有期型コアファンド
- - 運用期間: 2025年6月30日から5年間(予定)
- - 総資産規模: 約150億円
- - 投資対象: 保育園/住宅/シェアオフィス/ホテル(計11物件)
- - アセットマネージャー: 株式会社プロフィッツ、A.P.アセットマネジメント株式会社
株式会社プロフィッツについて
東京都心を中心に、不動産に関する独自の投資機会を生み出し、運用しています。また、不動産事業をもたない企業や個人向けにもアドバイザリー業務を提供し、投資を通じた社会的ブランディングやCREを支援しています。さらに、日本初となる保育園特化型ファンドを立ち上げるなど、特に社会的価値創造に注力しています。現在、機関投資家や大手企業らをクライアントに持ち、1,080億円以上の運用を行っています。
詳細については、
株式会社プロフィッツのウェブサイトをご覧ください。