「実家じまい」に関する親子間コミュニケーションの実態調査
調査背景
2025年、団塊の世代が後期高齢者に達し、相続、特に実家の処分に関する負担が増加すると考えられています。この時期において、親子間でのコミュニケーションが重要ですが、実際にはどのような状況なのでしょうか。株式会社すむたすが行った調査の結果を詳しく見ていきましょう。
調査結果サマリー
この調査では、親世代と子世代がどれほど話し合いを行っているのか、またその理由について探りました。具体的な結果は以下の通りです。
1.
会話したことがない: 72.1%が実家の処分について話し合ったことがないと回答。その理由の約3割以上が「まだ具体的に考えていない」。
2.
実家の変化を実感: 子世代の約3割が実家の老朽化などの変化を感じている。
3.
売却が一番の希望: 親子共に今後の実家の処分方法として「売却」を選択。
4.
事前の準備希望: 子世代は「不要品の整理・処分」を望み、親は「相談に乗ってほしい」と考えている。
詳細な調査結果
1. 実家の処分に関する会話の欠如
実家の処分について「会話したことがない」と回答した人が72.1%にものぼります。親子共に「まだ具体的に考えていない」という理由が最も多く、話し合うべき必要を感じない人が多いことが伺えます。また、子世代の中には「話し合うきっかけがない」と語る人もおり、実際のトピックに進むことは簡単ではありません。
2. 実家帰省時の印象
実家に帰省した子世代の約7割が、親や実家に対して何らかの変化を感じています。特に多くみられるのが両親の身体能力の変化や、実家そのものの老朽化です。これらの変化が子世代と親世代の関係性に影響を与え、実家じまいについての理解を促進するきっかけとなるかもしれません。
3. 売却が志向される理由
親世代の約75.9%が今の家に住み続けたいと考えていますが、子世代の「今の家に住み続けて欲しい」とする希望が46.8%を占める一方で、売却を求める声も強いことが分かりました。特に多くの親は自分の実家に子どもが住んで欲しいとの希望を持っていますが、子世代は自身の生活を優先する傾向が見受けられます。
4. 事前準備の期待
親世代の38%と子世代の29%が、実家の処分に向けて何らかの準備を始めています。子世代は親に対して不要品の整理を求めている一方、親は子に対して相談に乗ることを希望しています。これは、実家じまいを進める上で重要なメッセージとなります。
まとめ
この調査は、実家の処分に関する親子間のコミュニケーションの重要性を示唆しています。今後の「大相続時代」において、親と子がしっかりと向き合うことで、トラブルを未然に防ぎ、円滑な相続を実現するための第一歩となるでしょう。すむたすは、実家じまいに関する情報提供や相談を通じて、家族間のコミュニケーションをサポートしていく所存です。