板橋区立こども動物園が2025年度グッドデザイン賞を受賞！地域に根差す動物園の魅力とは

板橋区立こども動物園がグッドデザイン賞を受賞

2025年度の「グッドデザイン賞」を受賞した板橋区立こども動物園。その魅力や特徴、地域における役割について探ってみましょう。

魅力溢れる動物園の概要

板橋区立こども動物園は、住宅地の東板橋公園内に位置し、無料でヤギやヒツジなどの動物たちとふれあうことができる貴重な施設です。毎年多くの区民に愛され続けており、地域の子どもたちに自然とのふれあいを提供しています。2020年度に実施された建替えでは、草屋根や壁面緑化を取り入れることで、自然環境に調和したデザインに生まれ変わりました。

この動物園は「みんなでつくる、人をつなぐ」というコンセプトのもと、地域活動の拠点としての役割も担っています。昭和50年から続くこの動物園は、今でも多くの家族にとって特別な存在です。

訪れる楽しさと学びのプログラム

来園者は、ポニーの引馬やモルモットを抱っこする体験、ヤギやヒツジとのふれあいやエサやりなど、多彩なプログラムを楽しむことができます。また、「こども動物クラブ」では、地域の子どもたちが動物の世話を通じて、動物園の裏方の仕事を体験。馬房の掃除やエサ作り、接客を通じて、彼らの感性や好奇心を育んでいます。

地域との協力も大切にしており、近隣商店街や大学と共にイベントを開催するなど、地域の活性化にも貢献しています。このように、板橋区立こども動物園はただの動物園ではなく、心温まる地域コミュニティの中心的存在となっています。

デザインの特長と環境への配慮

受賞のポイントは、環境に配慮したデザインにあります。特に草屋根は室温を一定に保ち、冷暖房機器の使用を抑制するため、環境負荷を軽減しています。また、施設全体が誰もが快適に過ごせるように設計され、絵本の世界観を取り入れた壁画や公園のモニュメントが愛されています。

さらに、子どもたちが動物の習性を間近で観察できるような展示方法も工夫されており、驚きや新発見を通じて豊かな体験を提供しています。バリアフリーな設計も特徴的で、スロープによって段差がなく、キッズルームやおむつ交換スペースも整備されており、親子共に利用しやすい環境が整っています。

グッドデザイン賞受賞の背景

板橋区立こども動物園が受賞した理由としては、地域の住民に親しまれている点や、動物たちの自由な行動を観察できる展示形式が高く評価されたことが挙げられます。特に住宅地という環境の中で、動物たちが橋を渡ったり、屋根に登っている姿に触れられる点が、訪れる人々に感動を与えています。

地元の連携や交流を促進しながら、動物園が地域の新しいシンボルとしての役割を果たしていることも評価のポイントです。リピーターを生む要因として、ほどよいスケール感の施設があげられ、地域住民に支持され続けています。