はじめに
バックオフィス業務が企業運営において重要な役割を果たしていることは疑う余地がありません。しかし、業務のブラックボックス化が進む中で、職場での不満が高まっているという実態があります。今回は、株式会社メタップスホールディングスが実施した調査をもとに、これらの課題を掘り下げていきます。
調査の背景
現代の企業が抱える問題の一つは、バックオフィス部門における業務の管理が個人のスキルや経験に依存しやすいことです。このため、業務が属人化し、評価が難しくなる傾向があります。人材の流動化が進む中、企業は優秀な人材を定着させるためにも、納得のいく「人事評価」が求められています。
メタップスが行った調査によると、担当者の約26.1%が自身の評価に不満を抱いています。この原因を探るために、バックオフィス管理職と担当者330名を対象に実態調査が実施されました。
調査結果の概要
1. 業務のブラックボックス化
調査の結果、担当者の25.5%が「上司と進捗管理は行っていない」と回答しました。約4人に1人が業務の進捗を上司と共有できていないことが明らかになり、これが評価不満の一因であることが示唆されました。
2. 感じる評価の不満
さらに、「あなたの業務は適切に評価されていますか」との問いに対し、「正当に評価されている」と答えた担当者はわずか17.8%でした。約26.1%の担当者が「あまり評価されていない」または「全く評価されていない」と感じています。バックオフィス業務に対する評価への不満が広がっていることが確認されました。
3. 成果の定量化への課題
調査では、管理職の65.0%と担当者の64.6%が「成果が定量的に評価されにくい」と感じています。このように、上司と部下の双方が同様の課題を認識していることがわかりました。
今後の方向性
メタップスが提供する従業員ライフサイクル管理ツール「mfloow」は、これらの課題を解決するために開発されました。このツールはバックオフィス業務における可視化やタスク管理の効率化を実現します。具体的には、業務の進捗や遅延をリアルタイムで把握できる機能や、タスク連携自動通知機能を搭載しています。
まとめ
バックオフィスの業務評価におけるブラックボックス化は、企業にとって大きな課題です。メタップスの調査により、その実態が明らかになりました。今後、機能的なツールの導入や業務の可視化を通じて、評価の透明性が向上し、業務の効率化が期待されます。納得感のある人事評価を実現するための第一歩として、企業はこの調査結果を正しく理解し、改善に繋げていくことが求められます。