原宿クエスト - 新しい文化の拠点
原宿の新しいランドマークとして、2025年8月に竣工を迎える「原宿クエスト」。
この施設はNTTファシリティーズが設計・監理を行い、そのデザインコンセプトは「Re: HARAJUKU CULTURE」です。表参道・原宿エリアの新たなシンボルとして、賑やかな街並みに新しい風を吹き込もうとしています。
プロジェクトの背景と目的
1988年に開業した旧「原宿クエスト」としての歴史を継承しつつ、新たな機能や価値を創出することを目的としています。隣接する「ウィズ原宿」が開業したことで、旅行者や地元民が集う新しい人の流れが生まれています。そこでNTTファシリティーズは、デザインアーキテクトのOMAと連携し、表参道から竹下通りに至る新しい交流の場を作り出すことを目指しました。
デザインの特徴
1. パサージュによる人の流れの創出
「原宿クエスト」には、表参道と原宿エリアをつなぐパサージュ(敷地内通路)が設けられています。この設計により、異なる街の顔を持つエリア同士を引き寄せる新たな接点が生まれ、買い物客や観光客が気軽に行き来できる環境を整えています。
2. 二面性を反映した外装デザイン
外装デザインは、表参道側の都市的なアイデンティティと、原宿エリアの個性的な雰囲気を反映させるよう計画されています。表参道側は縦基調のガラスファサードが印象的で、けやき並木との調和を図っています。対する原宿エリアは、有機的でヒューマンスケールに配慮した横基調のファサードで構成され、独特の街並みへと溶け込んでいます。
3. 機能的で省エネ性能に優れた建物
このプロジェクトは、機能性と合理性を兼ね備えた設計となっています。逆日影検討を実施し、周囲の環境に配慮しながらも最大限の建物ボリュームを維持。さらに、耐震性も考慮した構造計画が採用されているため、安全面でも心配がありません。また、ガラスファサードにはLow-Eガラスが使用され、エネルギー効率にも配慮されています。
今後の展開
「原宿クエスト」は、2025年9月11日に開業予定で、その後も複数の店舗が順次開店を予定しています。地区全体の価値向上に寄与するため、NTTファシリティーズはこの新しい拠点の維持管理にも注力していく方針です。
まとめ
「原宿クエスト」は、原宿エリアに新たな文化と交流の場を提供する商業施設として期待されています。表参道と原宿をつなぐ新しいパサージュや、機能的なデザインが、訪れる人々にとって新たな思い出を生み出してくれるでしょう。エリアの歴史を受け継ぎつつも、新たな価値を提供するこの施設のオープンを、心待ちにしたいですね。