MoSi2の熱電変換
2026-02-03 11:54:54

新発見!MoSi2による非磁場間接熱電変換材料の新たな可能性

新発見!MoSi2による非磁場間接熱電変換材料の新たな可能性



2025年に国際学術誌「Communications Materials」に掲載された研究によって、東京理科大学の研究チームは新しい熱電変換材料である二ケイ化モリブデン(MoSi2)の可能性を示しました。従来の熱電変換技術である縦型から、横型熱電変換へと進化するこの成果は、我々のエネルギー利用の効率を大きく引き上げるものとなるでしょう。

研究の重要性と背景


熱電変換技術は、熱を電気に変換する能力を持つ材料を用いたエネルギー生成手法です。廃熱を電力に転換することができるため、効率的で持続可能なエネルギー源として注目を集めています。実際、近年では家庭や産業において熱電材料の活用が進んでおり、さらなる効率化が求められています。

従来の技術は、縦型熱電効果を基にした構造を用いていましたが、この方法では電気抵抗損失が生じやすく、エネルギー効率を低下させる要因となっています。これに対して、横型熱電変換は温度差に直交する方向で電力を生成するため、エネルギー効率の改善が期待されています。

MoSi2の特性


研究チームは、MoSi2が結晶軸により電気伝導の特性が異なる「軸依存伝導極性」を示すことを確認しました。実験によると、室温での横型熱電能は8 μV/Kと高い値を記録し、特に低温領域での性能は他の既存材料を超える強みを持っていました。この結果から、MoSi2は横型熱電変換の分野での新しい材料候補として大きな可能性を秘めています。

研究の実施


本研究は、東京理科大学と埼玉大学の共同グループによって実施されました。研究者たちはまず、高品質なMoSi2単結晶を作製し、結晶方向ごとに熱電能を測定しました。a軸方向においては正孔型の電気伝導を、c軸方向では電子型の電気伝導を確認し、明確な軸依存性が観測されました。

次に、第一原理計算を通じてMoSi2の電子バンド構造を詳細に調査しました。結果、MoSi2が混合次元導体としての特性を持ち、異なるキャリア極性を示すことが確認されました。この知見は、横型熱電変換の新たな設計指針としても応用される可能性があります。

MoSi2の将来性


この研究により、MoSi2は工業材料としての特色を持ちつつ、横型熱電変換材料としての大きな可能性を提示しました。これにより、持続可能なエネルギー技術の発展が進むことが期待されています。今後、この新たな素材の実用化に向けた研究が進むことで、環境に配慮したエネルギーシステムの構築が加速されることでしょう。

研究成果と今後の展望


熱電変換技術の進展は、我々のエネルギー利用を根本から変える可能性を秘めています。MoSi2の新発見により、熱電変換の効率を大幅に改善できる未来が見えてきました。持続可能なエネルギー利用の実現に向け、次なるステップへと進む時期が来ているのかもしれません。これからの研究に注目が集まります。


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