英語力の世界分析が示すアジア太平洋地域のトレンドとは?

英語力のグローバル分析レポート2024年(アジア太平洋版)



世界最大の教育サービス企業であるピアソンPLCの日本法人、ピアソン・ジャパン株式会社が発表した「英語力のグローバル分析レポート2024年(アジア太平洋版)」は、100カ国以上で実施されたVersant by Pearsonによる英語能力測定テストのデータを基に、6つの国・地域における英語力の動向を明らかにします。特に、日本、フィリピン、インド、コロンビア、エジプト、ヨーロッパの状況に焦点を当て、ビジネスがますます国際化している中で求められるスキルの変化を示唆しています。

1. 英語力が重要な理由


企業にとって、英語力は優れた人材を確保し、維持するための欠かせない要素です。このレポートでは、英語力が人材戦略における採用や育成にどのように影響を与えているかを解説しています。アジア太平洋版には、日本データに加えて、職種別に必要な英語力のデータベースであるGSE Job Profilesも紹介されています。

2. 世界の英語力トレンド


2020年以降、テストを受ける人数は大幅に増加していますが、全体的なスコアは安定しています。これは、基礎的な英語能力をもつ人の増加を示しています。特に、書く力に関しては過去最高のスコアを記録しており、オンラインのテキストコミュニケーションが増加していることが要因として挙げられます。

3. 業界ごとの違い


業界によって英語力の熟達度に違いが見られます。たとえば、コミュニケーション業界はスピーキングのスコアが高い一方で、ライティングスコアは低くなっています。これに対し、テクノロジーや金融業界では、いずれのスキルでも高い熟達度が求められています。

4. 地域別のインサイト


日本


日本では、グローバル市場での競争力向上のために、企業はスピーキング力を重視しています。英語を十分に話せる日本人はわずか7%であり、学校教育におけるリスニングやリーディングに対する偏重が問題視されています。さらに、企業は研修やコミュニケーション力を重視した英語テストの導入が必要です。

フィリピン


フィリピンはITビジネスでの英語力で世界をリードしており、カスタマーサービスやヘルスケア分野でも高いスコアを誇ります。

インド


インドでは、ITおよびBPO分野において、音声テストが普及し高い英語力が成果を生んでいます。

コロンビア


コロンビアの先進企業は、職務に特化した詳細な評価にシフトしており、効果的なスキルアップを目指しています。

エジプト


BPOアウトソーシングでの評価が高まるエジプトは、政府のサポートを受けて、英語力の向上が進んでいます。

ヨーロッパ


ヨーロッパでは、輸送や物流業の英語力依存度が増しており、地域全体のスキルが向上しています。

5. ピアソンのメッセージ


ピアソン・ジャパンの寺西裕社長は、今日のグローバル経済における英語力は「戦略的な資産」であると強調します。このレポートは、企業が人材の選定や育成において情報を元に意思決定を行う一助となることを願って発表されました。

6. 結論


このレポートは、英語力がビジネスに与える影響についてのインサイトを提供しただけでなく、今後の人材戦略の必要性についても明らかにしています。企業は、英語力を基盤として新たな市場を開拓し、グローバルに対応できる人材を育成することが求められています。

「英語力のグローバル分析レポート2024年(アジア太平洋版)」は、以下のリンクからダウンロード可能です。ピアソンについての詳細は公式サイトをご覧ください。

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