次世代動画クリエイティブを切り拓く「動かす研究所+」発足
株式会社All Ads、MOJA、Queという三社が共同で「動かす研究所+」を設立しました。これは、次世代の動画クリエイティブを実証的に研究するためのチームです。この活動の背景には、デジタル広告市場における従来の広告手法からの大きなシフトがあります。特に、TikTokやYouTube Shortsのような短尺動画が急速に広がる中で、ただの情報伝達ではなく、観る人を実際に行動に導く広告が求められています。
設立の背景と目的
現在のデジタル環境では、消費者がコンテンツを求める質が向上しており、ただの広告クリエイティブでは無視される時代に突入しています。そのため、企業は「広告のコンテンツ化」を図ることが重要です。「動かす研究所+」は、各社の強みを集結して新たな動画広告フォーマットを開発し、実証していくことを目指しています。
All Adsはこれまで、AAA(成果=行動)という考え方の元、LTVを予測し、ROIを最適化する手法を確立し、多くの成果報酬型広告を手がけてきました。この手法を動画クリエイティブに応用することで、視聴だけではなく、購買やシェアなど具体的な行動へと導く仕組みを模索しています。また、MOJAはインフルエンサーマーケティングやYouTube活動を通じ、ユーザー共感型のクリエイティブを展開。Queは、テレビCMや番組制作から得た映像表現のノウハウを活かします。
動かす研究所+の活動内容
「動かす研究所+」は「人を動かす」「動画を動かす」という二つの側面を持つ名称です。実践的な取り組みとして、自社やクライアントとの協業によるUGC風クリエイティブの制作・設計を行い、その効果を詳細に測定します。特にTikTokやYouTube Shortsなど、現在の最前線を走るプラットフォームにおいて、視聴データを収集し、長期的な効果を検証します。
毎月の「ラボセッション」では、最新のデジタル広告に関する知見や行動心理を掘り下げ、関係者や外部のゲストを招いたディスカッションを行うことで、新しい仮説を生み出します。その結果をホワイトペーパーや業界イベントを通じて広め、新たなサービスやツールの開発につなげていきます。さらに、研究の成果を即座に実務で活用し、広告・マーケティング現場において高い再現性を持って活用できるナレッジを提供することを目指しています。
今後の展望
「動かす研究所+」は、動画広告を単なる情報の手段から一歩進め、「見たい」「共感したい」「行動したい」と思わせるコンテンツへと進化させることを目指しています。動画が購買体験の入口となる時代において、新しい広告のスタイルを確立し、企業のブランディングやマーケティングの本質を再考することが重要です。
さらに、研究所で得た知見を積極的に外部に公開し、クライアント企業との協働を進めることで、日本発の新しい動画広告の形を世界に示していくことも視野に入れています。広告業界に新たな風を吹き込む「動かす研究所+」の活動に、今後も注目が集まります。