江戸甲冑の工房を訪ねて
毎週水曜の20時から放送される「冨永愛の伝統to未来」。4月30日の放送では、彼女が東京・文京区に位置する「甲冑工匠 加藤鞆美」を訪れ、江戸甲冑の制作過程を体験しました。江戸甲冑は、江戸時代に武士たちが実際に使用していた鎧兜の技法を忠実に再現したもので、多くの日本の家庭で五月人形として飾られる伝統工芸です。
工房の紹介
訪れた工房では、初代の加藤鞆美さんが国立博物館で甲冑を観察し、その技法を研究してきた背景があります。二代目の美次さんと三代目の拓美さんがその技を受け継ぎ、現在に至っています。元々、武士の鎧には設計図が存在せず、その技術も継承されることがありませんでした。しかし、健気に引き継がれた技術を目にし、冨永愛も感銘を受けました。
ある日の番組では、冨永愛が制作過程を見学しました。その中で、鎧の一部を形成する「小札(こざね)」と呼ばれる小さな板が、紐で組み合わされる作業である「縅(おどし)」を体験したのです。この作業は非常に精密で、わずかな加減の違いが全体的な形に影響を及ぼすことに驚いた様子でした。
制作プロセスに挑戦
更に、冨永愛は鎧の右胸上部に取り付けるための装具「栴檀板(せんだんのいた)」を制作することに挑戦しました。実際に触れ、制作することで、その難易度に気付いた彼女は、「図案が無い中で、この編み方を思いついたのはすごい」と思わず感心しました。拓美さんも「見た目は簡単そうに見えますが、実際にやると本当に難しい」と、技術の奥深さを教えてくれました。
未来への思い
甲冑作りを初めて見学した冨永愛は、伝統文化の価値に改めて気づくことができたと感想を述べました。20歳になる息子のために、彼も今年は甲冑を飾ってみたいとも。
また、番組内では冨永愛が制作した栴檀板のストラップを5名にプレゼントする抽選も行われますので、視聴者はお見逃しなく!
放送された「冨永愛の伝統to未来・江戸甲冑編」はぜひご覧ください。貴重なオフショットや、制作過程の様子などは番組公式SNSでも随時配信中です。番組は、あらゆる伝統文化を次世代へとつなぐことを目指す試みであり、忘れ去られがちな文化の大切さを伝える重要な機会となっています。私たちも新たな視点で、日本の素晴らしい伝統を感じてみてはいかがでしょうか。