QuizKnock伊沢拓司が語る楽しい学びの環境づくりセミナー大盛況
2025年1月30日、東京ビッグサイトで行われた特別講演『「楽しいから始まる学び」でともに学ぶ』は、多くの企業人事担当者が集まり、大きな注目を集めました。特にQuizKnockの伊沢拓司氏が登壇し、約410人の参加者がそのメッセージに耳を傾けました。これは、1月29日から31日まで開催されたバックオフィス向けの総合展『バックオフィス World』の一環として行われたものです。
楽しさから生まれる学びの力
伊沢氏は、講演の中でQuizKnockの理念である「楽しいから始まる学び」という考え方を中心に話を展開しました。音楽を例に挙げ、聴いた曲がきっかけでアーティストや曲の歴史を知り、さらなる興味を持つようになるというポジティブな循環を強調しました。「知る」「楽しい」「もっと知りたい」というフィードバックループは、学びに対する熱意を高める重要な要素であると語り、特に学びに対するモチベーションが低下しがちな勉強環境において、如何にしてこの循環を促進するかが鍵であると説明しました。
しかし、結果を出すためにはこのループを作るための時間が必要です。その入り口を楽しくすることが求められます。伊沢氏は「一緒にどう楽しむかを考えることで、参加者のモチベーションを引き上げていく」とし、個人向けの支援とは異なり、コミュニティや組織全体での学び合いが重要であることを強調しました。
QuizKnockが提唱する「環境」づくり
講演の中では、伊沢氏が提唱する「環境」の重要性に話が移りました。この「環境」とは、個人の成長を促すためだけでなく、組織全体の成長をもたらすものであるとし、「特別なコンテンツや人を必要としない」「個人の資質や性格に依存しない」点が挙げられました。これにより、学びの場が広がり、さまざまな組織に応用可能であるとのことです。
特に「環境」における重要なポイントは以下の3つです。
1.
居やすい環境づくり: 学びは基本的にモチベーションが低いものなので、まずは居心地の良い場を提供することが重要です。
2.
巻き込む仕掛け: 主体性を重視しながらも、一緒に学ぶことで参加者が自らの意思で入っていける環境を作り出す必要があります。
3.
楽しみのバランス: 楽しさを重視しすぎると肝心な学びが疎かになる恐れがあるため、注意深く進めていく必要があります。
実際の体験を交えた学び
講演の後半では、伊沢氏自身が「Quiz Pitcher」というクイズ出題サービスを使った実践例を提示しました。参加者は二次元コードを通じてスマートフォンで実際にクイズに参加し、リアルタイムで回答を選択する形式が取られました。全5問のクイズの後、正解数と解答時間でランキングが発表され、会場は熱気に包まれました。このような具体的な体験を通じて「環境」の重要性がより身近に感じられました。
今後の講演とイベント
伊沢拓司氏による特別講演は、2025年2月26日に幕張メッセで再び行われることが決まっています。学ぶことの楽しさをより多くの人に届けるため、その内容に期待が寄せられています。また、展示ブースでも「Quiz Pitcher」を体験できるコーナーがありますので、ぜひ足を運んでみてください。
伊沢氏の経験や考え方は、ただ知識を深めるだけでなく、自己学びや仲間との関係性の構築においても大いに役立つものであり、多くのビジネスパーソンにとってのヒントになることでしょう。彼の活動や考え方が、今後の学びの場を一新させる契機となることを願っています。