EYによるセールスオペレーションの変革
EY(アーンスト・アンド・ヤング)は、顧客管理ツールであるマイクロソフトの「Dynamics 365 Sales」と「Copilot for Sales」を導入し、世界中の約10万人のプロフェッショナルに提供することを発表しました。この取り組みにより、EYは英米のプロフェッショナル・サービス・ファームとして、顧客中心の営業施策を強化することを目的としています。
導入の背景
EYは、顧客との関係構築を促進するため、営業支援に特化したツールを運用してきました。この新たなCRM(顧客管理)システムは、アメリカやカナダ、シンガポール、南アフリカなどの国々で展開が開始され、日本でも今年の2月から本格導入されました。なぜなら、これによりEYの営業プロセスが統一され、クライアントに向けてより良いサービスを提供できるようになると考えられたからです。
具体的な効果
この革新的なプログラムの導入によって、EYは2025年2月までに、世界150の国・地域において700以上のオフィスで10万人以上のプロフェッショナルがこのツールにアクセスできるようにする予定です。これにより、EYはマイクロソフトの最大の顧客の一つとして位置づけられます。
Dynamics 365 Salesを利用することで、営業活動におけるデータの統合が実現します。これまで個別に管理されていたアカウント情報や財務データ、マーケティングの活動が、一つのプラットフォームに集約され、シームレスな業務エクスペリエンスが創出されるのです。
特に、顧客との関係構築に資するSAPやAdobeのツールも利用することができ、EYのチームはどこにいても、効果的な営業活動が展開できるようになります。導入から3か月経つと、上級職に就いているメンバーがCRMプロセスに関与する割合が高まり、オポチュニティのエントリーが従来の5倍速くなりました。
AI機能の活用
これらの新しいツールには、AI機能も統合されています。AIは、過去のクライアントとのやり取りや業界のトレンドを活用して、コミュニケーションにおける推奨事項を提供します。
具体的には、営業チームは新たなアプローチを模索するための行動分析や、顧客とのインタラクションのセンチメント分析を行うことが可能になります。これによって、クライアントのニーズに合ったソリューションを迅速に提供できるようになるでしょう。
EYのさらなる展望
EYは、このシステム導入を通じて、自社のオペレーションの効率化だけでなく、クライアントへも価値を提供する体制を整えています。マイクロソフトのパートナーとして、EYはフォレスターリサーチ社の「The Forrester WaveTM: Microsoft Business Applications Services, Q1 2024」においてリーダーとして認知されています。
EYグローバル・バイス・チェアのHanne Jesca Bax氏は、最新のテクノロジーを駆使することで、競争優位を生むことができると述べています。
さらに、EYは日本でもこのような取り組みを進めており、カスタマー・エクスペリエンス・トランスフォーメーションを通じて、クライアントに新しい価値を提供し続けていくことを目指しています。
このように、EYのマイクロソフト製品の導入は、営業活動の変革をもたらし、クライアントとの関係をより強固にするための新たなツールとなるでしょう。
詳細の確認
詳細情報については、EYの公式ウェブサイト
www.ey.com/ja_jp/alliances/microsoftをご覧ください。また、マイクロソフトのビジネスアプリケーションおよびプラットフォーム担当者も、EYの進捗を応援しています。あらゆる業務プロセスをデジタル化し、営業活動の効率化を図るためのこれらの新しい取り組みが、今後どのような成果をもたらすのか注目が集まります。