新たな海洋学習プロジェクトが北区で始動!
2025年5月、東京都北区の教育機関と民間企業が協力して、初の海洋学習・体験提供プロジェクトが実施されました。このプロジェクトは「海とのつながりを実感する」というテーマで、区立小学校の5年生約120名が参加し、千葉県鋸南町の保田漁港で『漁港のお仕事体験プログラム』を行ないました。
当日は、活気あふれる漁港の中で、児童たちが漁に関するレクチャーや魚の選別作業、さらには入札体験を通して、教科書では学べない実践の場を提供されました。これにより、魚の生態や水産流通の仕組みをより深く理解することができ、子どもたちは目を輝かせながら新たな知識を吸収していました。
プログラム内容
この体験プログラムでは、保田漁港において、漁や活魚に関する説明が行われ、さらに漁港で働く方のインタビューも実施されました。子どもたちは実際に捕れた魚を手にし、大興奮の中、イワシ、クロダイ、タチウオなどの代表的な魚を触れることができました。
また、漁港での魚の選別や入札の様子も体験でき、保田漁業協同組合の鈴木淳さんが子どもたちの質問に答える場面も見られました。「普段、自分たちが食べる魚はどのように獲られているのか?」という疑問に対し、漁業の仕事の厳しさやその魅力について直接味わうことができたことは、学校教育だけでは得られない貴重な経験となりました。
参加校と活動の反響
参加した北区立赤羽小学校と北区立岩淵小学校の校長たちは、このプロジェクトによって子どもたちがより深い理解を得られたことを強調しました。赤羽小学校の淵脇泰校長は、「魚に触れたり、漁港の方にお話を聞く体験を通じて、学びを充実させることができた」と語り、岩淵小学校の荒木克之校長は「地元ならではの体験ができ、子どもたちが楽しく学ぶことができた」と評価しました。
プロジェクトの背景
この海洋学習・体験提供プロジェクトは、日本財団「海と日本プロジェクト」の一環であり、次世代に美しい海を引き継ぐため、海を通して人と人がつながることを目指しています。特に都市部においては、子どもたちと海との接点が減少している現状を踏まえ、教育機関と連携されたこの取り組みは、継続的に子どもたちに海との接点を提供することを目的に推進されています。
今後は、東京都の練馬区、目黒区、新宿区、足立区とも連携し、さらに多くの児童が海洋学習を経験できる機会を増やしていく予定です。海の安全について教える教室や、マリンアクティビティを通じて、子どもたちの海に対する理解を深めていくことが期待されています。
この新たなプロジェクトにより、子どもたちが海と親しみ、豊かな海の未来を担う意識を育むことができることを願っています。今後の活動にますます注目が集まります。