国立民族学博物館の新しい試み
国立民族学博物館(みんぱく)では、来る2025年春に一般公開される「みんぱく音声ガイド」が注目を集めています。この音声ガイドは、WHILL株式会社が提供する自動運転モビリティと組み合わさることで、今までにない展示鑑賞の形を提供することを目指しています。
音声ガイドの概要
「みんぱく音声ガイド」は株式会社アコースティガイド・ジャパンと共同で企画・制作され、スマートフォンを介して音声案内を行うシステムです。このシステムを利用することで、展示物へのアクセスが容易になり、展示品の背景や文化を理解しながら、ゆったりと鑑賞することができます。特に、視覚や聴覚に障害がある方や、高齢者、体力に不安のある方など、幅広い来館者が快適に楽しめる仕組みです。
音声ガイドは日本語で約30分間の内容が収録されており、展示場内をWHILL自動運転モビリティに乗りながら、または歩きながら利用できるのが大きな魅力です。簡潔な情報を音声で案内することにより、観覧者は知的好奇心が刺激され、展示物との対話を楽しむことができます。
WHILL自動運転モビリティの特長
WHILL社が開発した自動運転モビリティは、あらかじめ設定されたコースを時速0.8kmで進行します。これにより、乗車中でも足腰の疲れを気にすることなく、ゆったりと展示品を観察することが可能です。特に、同行者との鑑賞ペースがほぼ一致するため、気軽に感想を共有しながら楽しむことができます。
この新しいモビリティサービスは、羽田空港や関西国際空港などでの実績を持ち、今後は国立民族学博物館でも展開されます。国立民族学博物館では、約12,000点の様々な文化に関する展示が用意されており、この自動運転モビリティとの組み合わせにより、展示の楽しさが一層増すことでしょう。
アクセシビリティに配慮した環境整備
国立民族学博物館は、視覚や聴覚に障害がある方、高齢者、さらには国外から訪れる方々のために、常に快適な鑑賞環境を整備しています。この取り組みは、博物館の役割として欠かせないものであり、あらゆる人が楽しむことのできる「インクルーシブな環境作り」を目指しています。
音声ガイドと自動運転モビリティの導入は、その一環として位置づけられ、来館者がより深く文化に触れられるように工夫されています。このような取り組みは、全国の博物館や施設にも波及していくことが期待されています。
未来に向けた展望
国立民族学博物館とWHILL社は今後も協力し合い、新しいサービスの提供や鑑賞体験の向上に努めていく計画です。自動運転モビリティと音声ガイドのコンビネーションは、来館者にとって新たな文化体験を提供する一助となることでしょう。これからの展示鑑賞が、より多くの人々にとって楽しさ溢れるものになることを期待せざるを得ません。
これらの新しい試みを通じて、国立民族学博物館がますます多くの人々に愛される場所となることを願っています。詳しい情報は公式サイトを訪れてご確認ください。