デジタルハリウッドとneoAI、AI学習支援ツール『Ututor』を発表
デジタルハリウッド株式会社と株式会社neoAIが共同で開発したAIツール『Ututor』が、新しい学習サポートの時代を迎えています。特にWebデザインと動画制作に特化したこのAIは、受講生に対し革命的なフィードバックを提供し、クリエイティブなスキル向上を効果的にサポートします。来る8月からは、限定的に運用を開始し、徐々に全受講生と学生に開放していく予定です。
実証プロジェクトを通じての検証
本プロジェクトは2024年のうちに、まず3DCG・グラフィックデザイン分野での実証を行い、その結果を受けてWebデザインと動画制作分野へと展開を広げました。AIは作品の評価や改善提案を行い、視覚的なフィードバック形式で提供します。
Ututorの学習サポート
『Ututor』は、作品の具体的な改善点をタイムライン上に表示し、関連教材や参考事例を自動で提示。これによって、受講生は客観的な評価を受けられると同時に、何を学ぶべきかが明確になります。例えば、ビジュアルデザインの改善点に対しては目に見える形のフィードバックを提供し、気づきのきっかけを作り出します。
このAIは、一種の「もう一人の講師」としての役割を果たし、初心者にとっても非常に使いやすい環境を整えるための強力なサポートとなります。さらに、講師陣とのダブルサポートができるため、受講生は自らの創造性を自由に発揮しやすくなっています。
AIによる創造性の育成
デジタルハリウッドは、AIによるスピードや効率性の追求だけでなく、人間の創造性を育むことを重視しています。「なぜそのように作るのか」を徹底的に考えさせる力を養うことこそ、AI活用の真髄であると考え、このAIと共に教育現場に新しい価値を創出していく方針です。
実証プロジェクトの具体的な内容
プロジェクトは2025年4月から約3ヶ月間、専門スクールの受講生や講師を対象に実施されます。主な目的はWebデザインや動画制作における新たなフィードバック機能の有効性を検証することです。具体的な内容は以下の通りです。
- 作品上に直接付箋形式でコメントを表示。
- 改善点を視覚的に説明し、デジタルハリウッドの教材を推薦。
- タイムテーブル形式で編集ミスや音声とのシンクロを確認。
- 改善点を時間軸上に表示し、具体的なタイムコードと共に示す。
学習体験の充実を図る機能
Ututorでは、受講生の作品改善に役立つさまざまな機能が実装されています。例えば、受講生がどのような作品を目指すべきかを示す「おすすめ作品表示機能」や、制作目的を加味したフィードバックを可能にする「コンセプトシートの読み取り機能」も取り入れられています。
さらに、異なる視点でフィードバックが得られるキャラクター選択機能も実装。受講生は自分に合ったキャラクターとともに学び、より自由に作品を進化させることができます。
今後の展望
デジタルハリウッドとneoAIは、今後もAI技術を駆使しながら、クリエイティブ教育の新たな価値を共創中です。2025年には3DCG・グラフィックデザイン分野のβ版をリリース予定で、Webデザイン・動画制作分野における本格的な展開も控えています。また、世の中の変化を受けて、教育界でもAI活用が重要視されている今、両社の取り組みはクリエイティブな教育現場において、一歩先を行く存在となることでしょう。
今後、デジタルハリウッドが提供する学習カリキュラムとUTutorがどのように融合していくのか、非常に楽しみです。