クラフティアとSpiral、50億円規模のCVCファンド設立
最近、福岡市に本社を置く株式会社クラフティアと、東京都港区に本拠を構えるSpiral Innovation Partners(SIP)が共同で、50億円規模のコーポレート・ベンチャー・キャピタル(CVC)ファンド「クラフティアイノベーション投資事業有限責任組合」を設立しました。これは、SIPにとって6つ目のCVCファンドであり、その結果、Spiral Capitalグループ全体の運用額は710億円に達しました。
 ファンド設立の背景
この新しいファンドの設立は、クラフティアの創立80周年を機に、社名を「九電工」から「クラフティア」にリブランディングし、企業理念「Craft × Innovation × Action」を掲げたことが大きな背景となっています。近年、建設業界は人手不足や生産性向上、さらには脱炭素要求などの課題を抱えており、これに対応するためのオープンイノベーションが求められています。
 投資目的と重点分野
「KRAFTIA Innovation Fund」の目的は、グリーン・イノベーションやAI、デジタル技術を活用して、社会課題を解決することです。特に、以下の4つのテーマに焦点を当てています:
1. 
グリーン・イノベーション:再生可能エネルギーやカーボンニュートラル技術など。
2. 
AI・デジタル:AI、IoT、ロボティクス、自動運転技術など、産業変革を促す技術。
3. 
建設テック:現場のデジタルトランスフォーメーションや、マッチングプラットフォームなど。
4. 
不動産・街づくり:スマートビル、都市開発デジタル化、地域課題解決型サービス。
この広範な投資対象を通じて、クラフティアとSIPは、業界構造を革新し、持続可能な新しい価値を創出しようとしています。
 共創のアプローチ
この新しいファンドは単なる資金提供に留まらず、クラフティアが持つ約2000名の技能工や、高度な技術力、全国規模の顧客基盤を生かし、スタートアップと共同で実証実験や社会実装を推進します。SIPは、投資から成長支援、共創の仕組みづくりまでのすべてのプロセスでサポートし、建設業界に新たな価値提供モデルを築いていく狙いです。
 代表者のコメント
Spiral Innovation Partners株式会社のジェネラルパートナーである鎌田和博氏は、「クラフティアの理念に基づき、建設業界を超えた産業変革を進めることができるファンドが設立できたことを大変嬉しく思います。このKRAFTIA Innovation Fundでは、スタートアップの革新力とクラフティアの現場力を結び合わせ、社会と産業の新しい未来を共に創出していきます」と述べています。
 今後の展望
KRAFTIA Innovation Fundが目指すのは、社会のさまざまな課題を解決するための新たな技術やアイデアの発掘と実用化です。今後、募集するスタートアップや新たな投資案件に対して、どのように資金が活用されるのか注目が集まります。クラフティアとSIPが築く未来の産業はどのような姿になるのか、期待が高まります。興味がある方は、ぜひ公式サイトもチェックしてみてください。 
公式サイト です。
 
