中小企業支援の新たな手法、キヤノンがセキュリティ強化に挑む
2026年1月13日、キヤノンシステムアンドサポート株式会社(以下、キヤノンS&S)は、中小企業の持続的な成長を支援する「まかせてIT BXシリーズ」に新たなサービスを追加することを発表しました。この新サービスは、経済産業省が導入予定の「サプライチェーン強化に向けたセキュリティ対策評価制度」に対応したものです。様々なセキュリティ対策を必要とする中小企業にとって、この取り組みは大きな助けとなることでしょう。
セキュリティ対策評価制度とは?
このセキュリティ対策評価制度は、サプライチェーン全体のセキュリティ向上を図ることを目的にしています。中小企業は、取引先からこの制度に準拠したセキュリティ対策を求められることが予想され、評価を取得するためには必要な知識、体制、リソースを確保することが課題となります。
評価取得は信頼性の確保や取引関係の維持・発展に直結するため、早期の対応が重要です。キヤノンS&Sはこの流れを受けて、企業がこの制度に即応できるような支援を行うためのプログラムを提供します。
まかせてIT BXシリーズのサービス内容
キヤノンS&Sが新たに提供する「まかせてIT セキュリティ対策評価制度 申請支援サービス」では、以下のような内容を含んでいます。
- - セキュリティ対応方針の策定
- - 社内ルールの整備
- - システム利用の定期的な見直し・棚卸し
これにより、中小企業は組織全体のセキュリティ体制を強化し、評価スキーム★3(Basic)に対応できるようになります。特に、専門のスタッフが現状を確認し、制度の説明から方針作成まで一貫した支援を行うことで、企業は安心して取り組むことが可能になります。特筆すべきは、有資格者による評価が含まれている点です。評価を受ける側は、専門家の知見を活用した上で、適切な判断を得ることができます。
セキュリティ訓練サービスの重要性
セキュリティインシデントに対する迅速な対応が求められる昨今、キヤノンS&Sでは「まかせてIT セキュリティ訓練サービス」も開始します。これは、標的型攻撃メール訓練やeラーニングを通じて社員の意識を高めることを目的としています。訓練後には報告会を実施し、実効性のある教育を支援します。これにより、企業内部での犯罪リスクを軽減し、より安全な職場環境の確保に寄与することでしょう。
課題解決に向けた継続的な取り組み
キヤノンS&Sは今後も、制度の正式運用に伴う要件の変動や企業の多様なニーズに応じて支援サービスを進化させていく計画です。こうした取り組みを通じて、中小企業がセキュリティ対策を安心して導入できるようにサポートし、地域の産業基盤の強化にも貢献していきます。日本の産業環境をより安全で信頼できるものにするため、キヤノンS&Sの役割はますます大きくなっていくでしょう。この新たな試みは、企業価値の向上と競争力の強化を支える重要な要素となることができるのです。