アジア太平洋地域の経費管理システムに関する最新レポートの発表

アジア太平洋地域の経費管理システムの進展

ビザ・ワールドワイド・ジャパン株式会社が新たに発表した調査レポートは、アジア太平洋地域における経費管理システム（EMS）と法人カードの状況を詳細に示しています。この調査は、インドネシア、マレーシア、シンガポール、タイ、フィリピンの大企業・中規模企業503社を対象に行われ、企業がEMSを導入することで得られる多くの利点を明らかにしています。

EMSの導入状況

調査によると、EMSの導入率は国によって異なり、大企業では77％から96％と高い一方で、中規模企業では24％から50％程度でした。これは、EMSの重要性が今後さらに高まることを示唆しており、特に中規模企業の利用拡大が期待されています。

管理効果の現状

さらに、EMSが導入されている企業のほぼ全てが従業員、特に出張の多いスタッフに法人カードを提供しており、これがEMSの利点を最大限に活用する鍵であることが分かりました。調査対象企業の92％が業務の効率化に成功しており、EMSが単なる経理の効率化だけでなく、業務、人事、財務などの広範囲に影響を与えることが確認されました。

期待される機能と課題

分析の中では、EMSに期待される主な機能として、経費の追跡やレポート機能、他の会計・財務システムとの統合が挙げられています。大企業では、91％がシステム統合を重要視しているのに対し、中規模企業でも65％が同様の見解を示しており、今後の活用拡大に寄与すると考えられます。

ただし、EMS導入の結果として、企業はさらに優れたレポートや洞察機能、不正管理の強化、そしてユーザーエクスペリエンスの向上を望んでいます。

EMSの導入効果のコスト面

興味深いことに、EMSを導入した企業は、精算処理速度が平均で12日間短縮され、経費レポートの処理コストも1件あたり平均4米ドル削減されました。これにより、財務担当者一人あたり年間で約28,000米ドル、企業全体で77,000米ドルのコスト削減が実現しています。このことから、EMSの投資対効果（ROI）は約16倍に達することが見えてきました。