デジタルセキュリティの脅威とその動向
デジタルセキュリティのリーディングカンパニー、Genは最新の2024年第4四半期脅威レポートを公開しました。このレポートは、Avast、Norton、AVG、Avira、LifeLockといった主要なサイバーセキュリティブランドのデータをもとにしており、近年の脅威の傾向について詳しく解説しています。
サイバー攻撃の増加と日本の状況
今年も世界中でサイバー攻撃が続発し、特に第4四半期だけで25億5000万件の脅威がブロックされました。レポートによると、その頻度は1秒あたり321件に達します。日本においても状況は厳しく、ランサムウェアの増加が目立っています。特に、2024年第4四半期には、前年比で50%増加し、直近の3四半期連続で上昇しています。
最も蔓延しているランサムウェアであるMagniberは、全体の62%を占めており、危険度は増す一方です。特に南米の国々、例えばコロンビアやウルグアイでは、驚異的な400%増加が見られ、アジアの日本においても180%のリスク増となっています。
テクニカルサポート詐欺の横行
さらに注目すべきは、テクニカルサポート詐欺の件数です。日本は依然としてこの詐欺のターゲットとして最も危惧されており、リスク比率は前期比で14%の増加となりました。これに対して、スイスやオーストリアなど他の国でも増加が見られています。
テクニカルサポート詐欺は、サイバー犯罪者が正規のサポート担当者を装い、被害者のデバイスへのリモートアクセスを試みる手法です。特に日本では1.51%という高いリスクが存在することから、注意が必要です。これに対する意識を深め、啓発活動がますます求められています。
ソーシャルメディアにおける脅威の動向
ソーシャルメディアプラットフォームは、サイバー犯罪者にとって絶好の標的となっています。最新のレポートによれば、Facebook上では56%の脅威が見つかり、次いでYouTubeが26%を占めています。
さらに、さまざまな手法で詐欺が行われていることが浮かび上がってきました。特に目立つのは、以下の8種類の攻撃手法です。
1.
マルバタイジング(26.95%)
2.
ECサイト詐欺(23.47%)
3.
フィッシング(18.07%)
4.
金融詐欺(10.68%)
5.
一般的な詐欺(10.24%)
6.
テクニカルサポート詐欺(5.43%)
7.
デート詐欺(2.93%)
8.
その他(2.24%)
これらのデータは、特定のプラットフォームが持つエンゲージメントパターンやユーザーベースのサイズによって、リスクが不均衡に分布していることを示しています。
日本と世界の脅威比較
日本の脅威状況は、全世界のリポートと比較すると興味深い結果が出ています。日本ではURLのブロック件数が増加傾向にあるにも関わらず、全体的には減少しているという逆の動きが見受けられます。また、モバイルプラットフォームにおける詐欺も深刻な問題になっています。
まとめ
このように、2024年第4四半期の脅威レポートは、現代社会におけるデジタルセキュリティの重要性を再確認させる内容となっています。サイバー攻撃はますます巧妙化し、私たち一人ひとりがそのリスクに対処する必要があります。安全なデジタルライフを送るためには、常に警戒し、正しい情報を得て行動することが求められています。今後も注意深く情報を追いながら、最新の脅威に備えましょう。