全国一斉商慣習見直しの日に向けた食品ロス削減調査の結果発表

10月30日、全国一斉商慣習見直しの日において、公益財団法人流通経済研究所が実施した食品ロス削減に向けた調査結果が発表されました。この調査は2012年以来続く「食品ロス削減のための商慣習検討ワーキングチーム」によって定期的に行われているもので、今年も多くの事業者が参加しました。

調査の概要

今回の調査は2025年8月から9月にかけて実施され、食品メーカー、卸売業者、小売事業者を対象としました。合計560社から有効回答が得られ、食品ロスに対する取り組みの実態を詳しく分析することができました。調査の目的は、商慣習の見直しに関する情報を広く発信し、事業者の取り組みを促進することです。

商慣習見直しの動き

調査結果によると、特に目を引くのはメーカー側の商慣習の見直しです。「賞味期限の延長」に関する取り組みは393社が実施し、「安全係数を0.8以上で設定」は505社が回答しました。これにより、小売側でも「納品期限の緩和」が377社に広がりつつあります。これらの実施が相互作用しており、ひとつの大きな動きとして業界全体で食品ロス削減に向けた行動が進展しています。

例えば、食品メーカーでは「物流の改善」に取り組む事業者が前年比65社増加し、常温加工食品の「販売期限の延長」に関しても54社の増加が報告されています。また、新たに「てまえどり」についての調査も開始され、消費者に対する啓発活動が重要視されています。