新型コロナウイルス検出
2025-01-10 03:31:28

岡山大学、テラヘルツ波顕微鏡を用いた新型コロナウイルスの早期検出に成功

岡山大学による新型コロナウイルスのテラヘルツ波検出技術



岡山大学の研究チームが、テラヘルツ波ケミカル顕微鏡を使用して、微量サンプル中から新型コロナウイルスのNタンパク質を高感度で検出することに成功しました。この技術は、わずか500nLの微量で新型コロナウイルスを早期に発見できる可能性を持っており、今後の感染拡大防止に寄与することが期待されています。

なぜこの技術が重要なのか?



従来の新型コロナウイルスの検査方法、特にPCR検査は非常に高い精度を誇りますが、結果が出るまでの時間がかかり、感染初期の段階では見逃される可能性があります。一方、抗原検査は迅速ですが、特に初期感染時の精度が低いことが問題でした。本研究において開発された技術により、Nタンパク質を効率的に検出することで、これらの問題を解消し、罹患者を迅速に特定することが可能になります。

テラヘルツ波ケミカル顕微鏡の仕組み



この新たな技術は、岡山大学の丁雪大学院生や紀和利彦教授の研究グループによって開発されました。テラヘルツ波ケミカル顕微鏡の検出面には、Nタンパク質と選択的に結合するアプタマー(人工RNA)が固定化されています。この構造により、なんと0.5pgという超微量でNタンパク質を検出することが可能となりました。この感度は、従来の方法と比較しても格段に優れています。

研究の成果と今後の展望



この技術の成果は、2024年11月19日付の国際学術誌「Sensors」に発表されました。研究チームは、今後3年間でさらなる性能向上を図り、感染症の迅速かつ正確な特定を実現する装置として社会に提供する計画です。この取り組みにより、将来的には未知のウイルスに対する対応力も増すことでしょう。

社会貢献への意欲



丁雪大学院生は、「私たちの技術は新型コロナウイルスだけでなく、新たな感染症にも対応可能です。パンデミック防止に寄与する装置を実現し、社会に貢献したい」との意欲を語っています。このように、新たな技術の開発は、我々の安全を保障するために大いに役立つものとなるでしょう。

岡山大学の研究成果は、地域社会だけでなく、全世界の健康に寄与する可能性があるといえます。この研究によって、さらなる研究開発が進むことを期待しつつ、感染症対策としての新たな扉が開かれることを楽しみにしています。


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