住宅ローンの意識調査
2025-07-24 10:46:00

住宅ローン利用者の意識調査:金利上昇に対する不安と銀行選びのポイント

住宅ローン利用者の意識調査



2023年7月、株式会社LIFULLが実施した『住宅ローンに関する意識調査』の結果が発表されました。この調査では、住宅ローンを利用中の826名と、利用予定の1,099名を対象に行われています。調査内容は、金利の動向、借入プランの選択、返済に対する不安など多岐に渡ります。

住宅ローンの種類の変化



調査の結果、購入者と検討者の両者において、「固定金利」の選択が増加していることがわかりました。一方で、「変動金利」を選んでいる割合は減少し、購入者が64.1%、検討者が56.0%となり、かつての高い選択割合から低下しています。これは、金利上昇への懸念を反映した結果と見ることができます。

購入検討者の世帯年収倍率



住宅ローンについて、約52.5%の購入検討者が「4倍未満」の借入を希望していることが示され、過半数に達しました。この結果は、多額の借入に対する不安が高まっていることを示唆しています。対照的に、購入者の多くは「4倍以上5倍未満」で借り入れていることがわかりましたが、これも前回調査から変わらぬ結果です。特に購入検討者の間で見られる「4倍未満」選択の割合増加は、住宅購入に対する慎重さを反映しています。

住宅ローン返済に対する懸念



住宅ローンの返済額のうち、「3割以上」を占めるという家庭が増加しており、前回調査から増加し、21.7%に達しています。この数字は、金利の上昇を受けて世帯の生活費が圧迫されている兆候を示しています。また、返済額がこの水準に達すると、「もっと借入額を減らせばよかった」という意識が増えることも調査結果から伺えます。実際、世帯月収に対する返済額の割合が3割以上を超えると、不安が強まる傾向があります。

住宅購入に対する意向の変化



購入検討者の意向も変化しています。「住宅ローン金利が上がる前に買いたい」という意識は減少しましたが、「住宅ローン控除が変わらないうちに買いたい」との希望が強まりました。このことは、金利の上昇を受け入れ、税制優遇措置を意識していることを示しており、割引率が変わるタイミングに焦点を当てる動きが見られます。特に、住宅価格が高騰している中で、価格が安定することを期待する声も増加しているようです。

住宅ローン金利の見通し



今後の住宅ローン金利に関する見通しについては、購入者49.0%、そして検討者は69.7%が「上昇する」と予測しており、前回調査よりも乖離が大きくなっています。これらの数字から、購入者と、購入を予定している検討者の間に金利に関する意識の差が生まれていることが明らかです。特に検討者の方が金利上昇を強く懸念していることが伺えます。

不安を抱える人々



住宅ローンの返済に対する不安感は、購入者が69.9%、検討者は93.2%に達しています。この数字は、特に購入検討者の間で不安感が高まっていることを示しており、その原因として、金利上昇や景気の不透明感が考えられます。回を重ねるごとに、住宅購入者が金利上昇に対しての心配を強めているようです。

返済対策の実施状況



調査対象者の約6割が、金利上昇への対策を講じていますが、対策を取らない理由として「特にない」との回答が多かったのが印象的です。そのため、金利上昇で影響を受けることを受け入れ、体制を整えないまま返済を続ける姿勢も見受けられます。

銀行選びの基準



銀行選びについては、年配者は「金利の低さ」や「保障付き」の選択を重視し、若年層は「ペア団信」を重視する傾向が強いことが示されています。選択肢が年齢によって異なることを示唆しており、具体的な条件に対するニーズがあることが伺えます。

まとめ



この調査からは、住宅ローンに関する利用者の意識が金利上昇の影響を受けて大きく変化していることが明らかとなりました。中でも不安感の高まりや銀行選びに対する意識の違いが確認され、今後の住宅市場の動向を注視する必要があると考えられます。消費者には、自身の状況に応じた住宅ローン選びが求められます。次回の調査結果にも注目が集まることでしょう。


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