舞台『金魚の行方』が開幕
11月7日、サンモールスタジオでヒラタオフィスとTAACがタッグを組む新作舞台『金魚の行方』が開幕しました。11月16日までの期間中、全14ステージが上演されます。本作は、母親とひきこもりの息子との絆を描いた物語であり、現代社会が抱える問題を問いかける濃密な人間ドラマです。
ストーリーの背景
物語の主人公は、ひきこもりの息子を持つ母親。彼女は息子の社会復帰を願い、自立支援を謳う団体に彼を預けます。しかし、その団体での死亡事故が発生、母親は自らの選択が間違っていたのではないかと自問自答します。やがて彼女は、『引き出し屋』と呼ばれる悪質な業者の存在に気付き、息子を奪還しようと決意するのです。
この設定は、実際に問題となっている『引き出し屋』の実態を反映しています。彼らは、依頼を受けた家族から対象者を強制的に連れ出し、労働を強いる業者であり、その背後にはさまざまな社会的な問題が隠されています。今作は、こうした厳しい現実を直視しつつ、母と息子の葛藤を描いています。
主演たちの想い
作・演出を担当するタカイアキフミ氏は、稽古を通じて多くの思索を重ね、この作品を生み出しました。「この芝居を通じて、誰かの朝が晴れ渡るような作品にしたい」と語り、その思いが作品全体に浸透しています。
出演者たちも各々のキャラクターに深く寄り添い、役作りに臨んでいます。枝元萌さんは、ひきこもりの息子を持つ母親の心情を切々と演じ、「希望の一歩を舞台で踏み出せるように」と意気込んでいます。他のキャストたちも稽古を通じてさまざまな発見があり、作品の完成度を高めてきたことを感じています。
実際の公演情報
『金魚の行方』の公演は、以下のタイムテーブルで実施されます。
- - 11月7日(金) 19:00
- - 11月8日(土) 13:00 / 17:00
- - 11月9日(日) 13:00 / 17:00
- - 11月10日(月) 14:00 / 19:00
- - 11月12日(水) 19:00
- - 11月13日(木) 14:00 / 19:00
- - 11月14日(金) 19:00
- - 11月15日(土) 13:00 / 17:00
- - 11月16日(日) 13:00
公演終了後には、観客との距離を縮めるアフターイベントも予定されており、観劇体験も一層深化することでしょう。
チケット情報
チケットは、カンフェティで販売中です。一般チケットは5,500円で、応援チケットは9,900円と設定されています。また、若い世代を応援するためにU-18チケットも用意されており、1,500円で購入可能です。全席指定なので、早めの予約をお勧めします。
公式ホームページでは、チケット購入の詳細が掲載されていますので、ぜひ訪れてみてください。
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終わりに
『金魚の行方』は、母と息子の関係を通じて今の社会が抱える問題を真摯に描いています。ぜひ劇場でその深いメッセージをご体験ください。観客の思いが作品にどう響くのか、みんなで一緒にその瞬間を楽しみにしています。