笑いの真髄を考察
2025-12-17 12:10:39

立川志らくが90組の笑いを徹底考察する『現代お笑い論』が発売

立川志らくが描く現代お笑い論の深層



2025年12月17日、新潮社から立川志らくが執筆した『現代お笑い論』が発行されました。落語界の重鎮として知られる志らく氏は、これまでに無数の芸人たちの笑いを見つめ、評価してきましたが、今作ではランジャタイ、トム・ブラウン、霜降り明星、ダウンタウンといった総勢90組の芸人たちを考察し、その魅力や背景に迫っています。

落語家からコメンテーターへ



志らくさんは「全身落語家」を自認し、長い間落語の世界に身を置いてきましたが、タレント業にも挑戦。特に「M-1グランプリ」の審査員としての活動は、彼のキャリアにおける転機となりました。ある日突然、審査員のオファーが舞い込んだと語りますが、これは談志師匠の遺志を継ぐためでもありました。

「自分にオファーが来た理由が、いまだにわからない」と明かす志らく氏ですが、その後の彼の審査は「ぶっ飛んだ漫才」を高く評価するスタイルとなり、「志らく枠」という新しい言葉まで生まれました。これは、特異な笑いを提供し続ける芸人たちを指す、志らく氏の審査観を象徴するものです。

笑いの核は「イリュージョン」にあり



本書では、志らく氏が提唱する「イリュージョン」に基づいた笑いの解説が特徴的です。特に、師匠である立川談志が常に意識していたこの概念は、現代のお笑いにおいても重要な要素として位置づけられています。彼は、笑いが生まれる背景には、視聴者の期待を裏切る「イリュージョン」が必要であると力説します。

例えば、低迷していた若手芸人たちが、なぜ「志らく枠」に選ばれるのか、その理由が解明されていきます。本書では、彼らが持つ「何か分からないけれど面白い」という不思議な魅力について、詳細に掘り下げています。

M-1グランプリがもたらした革命



島田紳助が立ち上げ、松本人志が育てた「M-1グランプリ」は、日本のお笑いに革命的な影響を与えました。志らく氏は、この大会が生み出した独自の文化と、その後の芸人たちへの影響についても深く考察。M-1がどのようにして若手芸人たちの土台を築く場となったのか、その背景が明らかにされます。

目次と各章の内容



本書は「M-1論」から始まり、「イリュージョン論」、そして「喜劇映画論」「レジェンド芸人論」と続いていきます。それぞれの章では、志らく氏独自の視点から、各時代の芸人たちや映画の中での笑いの要素について考察しています。

  • - 第1章では、落語家としての視点からM-1について問う。
  • - 第2章では、イリュージョンの重要性。
  • - 第3章では、喜劇映画の変遷を追う。
  • - 第4章では、レジェンド達の功績と役割について。
  • - 第5章では、現代のコンプライアンスが笑いにどのように影響しているか。
  • - 第6章では、志らく氏の個人的なエピソードが語られています。

結び



『現代お笑い論』は、芸人たちの「なんだかわからないけど面白い」という笑いの本質に切り込む、まさに読み応えのある一冊です。立川志らく氏の視点から語られるお笑いの深層は、芸人やファンはもちろん、幅広い読者層にとっても新たな発見をもたらすでしょう。例えば「落語と現代のお笑いの共通点が見えた」や「M-1の意義について再考させられる」といった声が多く寄せられることが期待されます。笑いに興味がある方必見の書籍です。


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