特殊詐欺撲滅に動く船越英一郎氏
2025年10月16日、東京都内の株式会社B&Vの本社において、警視庁練馬警察署が主催する広報啓発イベントが開催されました。特別ゲストとして参加したのは、警察庁特別防犯支援官である船越英一郎氏です。このイベントは、全国で急増する特殊詐欺に対する警戒を促すことを目的としたもので、特に「ニセ警察詐欺」と呼ばれる手口について多くの人に知識を広めることが重要です。
被害の実態とその怖さ
船越支援官は、最初に特殊詐欺の現状について触れました。「特殊詐欺全体の被害額の67%が、警察官を騙った詐欺だという事実があります。」と話し、それに伴う被害の深刻さを訴えました。このような詐欺によって、多くの人々が長年の努力で貯めてきたお金を奪われてしまうことがあるのです。
船越氏は「詐欺電話は今日にも、明日にも貴方のもとにかかってくるかもしれない。そのため、他人事と思わず、真剣に問題に向き合ってほしい」と参加者に強く呼びかけました。彼の言葉には、警戒心だけでなく、周囲の人々を巻き込む大切さも含まれていました。
日々進化する詐欺の手口
イベントでは、船越支援官が「ニセ警察詐欺の手口」について詳しく説明しました。この詐欺は時代とともに変化し、常に進化しています。「現在も、犯罪組織は新しい手口を開発しているのです。それが一番怖い点です。」と、詐欺の手口のアップデートが続くことに対する警戒心を示しました。これは、私たちがいかに気をつけなければならないかを物語っています。
参加者との質疑応答
イベントの後半では、参加者からの質問が飛び交いました。「カラオケボックス内でも特殊詐欺が行われると聞きましたが、お店側としてどのような注意が必要でしょうか?」という問いに対して、船越支援官は「お客様の中に被害に遭われている方がいるかもしれません。少しでも様子が気になる場合は、警察へ相談してほしい」としっかりとした回答を示しました。
啓発活動の重要性
この啓発イベントは、「ストップ・オレオレ詐欺47〜家族の絆作戦〜」というプロジェクトの一環として行われており、2018年に始まった取り組みです。全国47都道府県警察が協力し、被害が相次ぐ特殊詐欺に対する対策と広報啓発を行っています。この日、船越氏の丁寧な説明や参加者からの生の声が、特殊詐欺防止に向けた意識を高める契機となりました。
今後も、こうした活動が広がり、さらに多くの人々に詐欺の手口や防止策が浸透していくことが期待されています。私たち一人一人が、詐欺の被害に遭わないために何をすべきかを考える良い機会でした。