医療界の革命児、國土典宏氏の物語
医師として生きるとは、何か。国立健康危機管理研究機構の理事長、肝臓外科医である國土典宏氏がその答えを示しています。11月発刊の『DOCTOR'S MAGAZINE』では、彼の人間味溢れるエピソードが、深く、多面的に描かれています。
肝臓外科医への道
國土氏は東京大学医学部を卒業し、外科医の父の影響を受けて医師の道を選びました。彼が肝臓外科の道に進むきっかけとなったのは、日本で初めての生体肝移植が行われた1989年。この時期、國土氏は肝臓手術の権威である幕内雅敏氏の技術を見て感銘を受け、その後の彼の医師人生を左右する出来事となりました。
肝移植のパイオニア
これまでに300例以上の肝移植手術を手掛けてきた國土氏は、肝臓手術の標準化に向けた努力を続け、3Dシミュレーション技術の開発にも寄与しました。これは、腹腔鏡やロボット支援手術の基盤となり、現在では保険にも収載されています。
コロナとの闘い、今後の展望
2020年のコロナウイルスのパンデミック発生時には、国立感染症研究所と協力して様々な取り組みを行い、混乱した医療界の中で力強い支援を提供しました。現在も外来診療を担当し、患者一人一人に向き合う姿勢を崩しません。彼の誠実な姿が、医療の最前線での信頼を築いています。
多様な掲載特集
「Challenger -挑戦者-」では、声を失った患者が再び声を取り戻すための音声変換アプリケーションに取り組む西尾直樹氏が特集されています。また、論文抄読会の準備をChatGPTに任せる新しい試みや、学びと成長の観点から考えさせられる書籍の紹介も見逃せません。
幅広い医療の世界
毎回、多岐にわたる特集を通し、全国各地で活躍する医師や医療法人の取り組みを掘り下げています。医療の現場に関心がある方々にとって、非常に有益な情報が詰まった一冊となっています。医療界のヒューマンドキュメントとして、ぜひ一度手に取ってみてはいかがでしょうか。