リモートワーク時代の家族への価値観の変化とストレス実態
近年、リモートワークが普及し、さまざまな職業で新たな働き方が浸透してきました。そこで注目すべきは、パートナーとの関係性や家庭内でのストレスの実態です。株式会社Hajimariが実施した調査によって、パートナーのリモートワークに対する思いやストレスの要因について明らかになりました。
調査の概要
この調査は、同居するパートナーがリモートワークを行っている514名のビジネスパーソンを対象に実施されました。調査では主に、パートナーの理想の働き方やリモートワークに対するストレスの原因、そしてその解消方法に焦点を当てています。
パートナーに望まれる働き方
調査の結果、パートナーの理想の出社頻度は「週3〜4回」が最も多く、実に30%の回答者がこれを望んでいることがわかりました。一方で、「フルリモート」を希望する人はわずか8%にとどまり、多くの人がパートナーには出社してほしいと考えている様子が見受けられます。
一方で、自身の希望する働き方としても「週3〜4回出社」が28.2%、広く「オフィス出社」を望む声が聞かれることから、リモートワークの導入が進んでいるものの、依然として対面での業務を重要視する傾向が強いことが見えてきました。
ストレスの実態とその要因
リモートワークを行うパートナーに対し、ストレスを感じている人の理由として最も多かったのが「気が休まらない」で、これに26%が当てはまりました。また、「一人の時間が取れない」と回答した人も12.3%いて、物理的な環境の問題よりも心理的な負担が大きいことが浮き彫りになりました。
一方で、半数以上の回答者がパートナーのリモートワークを「嬉しい」と感じていることも事実です。特に「家事の分担がしやすくなった」や「子供との時間が増えた」といったポジティブな意見が多数寄せられました。これにより、リモートワークが家庭内の役割分担に新しい可能性をもたらしていることも見逃せません。
環境整備の重要性
リモートワークのストレスを軽減する鍵として挙げられているのが、住居内に専用のワークスペースを確保することです。調査によると、専用ワークスペースがある世帯では、パートナーのリモートワークに対するストレス率は6.4%と非常に低い一方、ワークスペースがない世帯ではその数値は27%に達しました。このことが、専用スペースの有無がストレスレベルに大きく影響を与えていることを示しています。
この調査の結果から、同居パートナーがストレスを感じる主な要因として「気が休まらない」という心理的な要素が挙げられます。環境整備が進むことで、こうしたストレスを軽減できる可能性が高まると考えられます。
まとめ
調査によって、現代の働き方が家庭内に新たな価値観とストレスをもたらしていることが明らかになりました。特に、パートナーに対する期待には「週3〜4回出社」の希望が多く見られる一方で、リモートワーク自体は家庭にさまざまなメリットを与えていることも指摘されています。これにより、リモートワークとオフィス出社のハイブリッドな働き方が今後の家庭においても重要なテーマになることでしょう。さらに、環境整備の重要性も浮き彫りになったこの結果は、今後の家族のあり方や働き方に大きな影響を与えると言えるでしょう。