ジョーシスが進化するアイデンティティセキュリティに挑む
最近、サイバー攻撃の脅威が高まり続けている中、企業のアイデンティティ管理が重要な課題として浮上しています。ジョーシス株式会社(本社:東京都港区)は、アイデンティティセキュリティ基盤「Josys」を通じた新機能を、株式会社アイ・エス・ビー(以下、アイ・エス・ビー)が先行導入したことを発表しました。
この取り組みは、近年急増しているSaaSやAIツールの利用によるアカウントや権限の管理に関する課題を解決するためのものです。特に、アイ・エス・ビーでは、17のアプリケーションと約17,000のアカウントを対象に、30のポリシーを継続的に監視した結果、2,719件のポリシー違反を検出し、その内の133件についてはAIが自動で是正を行いました。
増大するアイデンティティの複雑さ
企業の情報システム部門は、多様なアイデンティティ、すなわち従業員アカウントやAIエージェント、サービスアカウントなどの管理に苦慮しています。これにより、「誰が・何に・どのような権限でアクセスしているのか」という問いに対する答えを見つけることが非常に困難になっています。また、最近のランサムウェア攻撃では、こうした認証情報の漏洩や不適切な管理が悪用される事例が増えています。
攻撃者がAIを使用して攻撃手法を進化させる中、企業は従来のネットワークセキュリティのみならず、アイデンティティに基づくセキュリティ強化が求められています。しかし、日々発生する膨大なセキュリティアラートに直面しながら、人手による対応では限界があることから、AIを駆使した自動化の需要が高まっています。
アイ・エス・ビーの先行導入
アイ・エス・ビーでは、SaaS利用の拡大に伴い、退職者アカウントの管理や特権アカウントの管理強化が課題となっていました。そこで「Josys」を導入することで、複数のSaaSに分散するアカウント情報を一元管理し、ポリシーを設定して違反を検知、是正する運用に取り組んでいます。
成果と運用体制
約3カ月の運用で、2,719件のポリシー違反を検出し、特に退職者アカウントの管理に関しては162件を停止・削除しました。また、使用されていないアカウント673件も発見され、MFA未設定や無効化されたアカウントも1,688件検知しました。
このように、AIによるポリシー自動実行機能を活用することで、リスクの早期検知と優先順位付けが実現し、業務の効率化につながっています。アイ・エス・ビーの情報システム管理部部長、吉田昌平氏は「人手での運用の限界を感じ、AIが検知・判断・是正までの役割を担う仕組みが重要」と語っています。
Josysの強み
「Josys」は、すべてのアイデンティティを一元管理し、漏洩した認証情報をリアルタイムで検知する機能を搭載しています。また、特に注目すべきは、ポリシー違反の自動監視や是正、優先順位付けが可能な点です。従来、インシデントの対応には平均241日かかると言われていますが、AIによる処理でその時間を大幅に短縮することができるようになっています。
まとめ
今回の取り組みは、企業におけるアイデンティティセキュリティの新たな基準を示すものです。ジョーシスの「Josys」は、これからますます複雑化するアイデンティティ管理を支え、企業のセキュリティに応える力強いパートナーとなるでしょう。また、AIの進化に伴う新たな可能性を常に探り続けているジョーシスの姿勢は、今後の業界全体に良い影響を与えることが期待されます。