パルシステム青果フォーラムが生産者と消費者の未来を切り拓く
2025年10月1日、東京都新宿区で「第14回青果フォーラム」が開催されました。この場には全国から226名が集まり、気候変動が農業に及ぼす影響について真剣に意見が交わされました。主催は、パルシステムグループの生産者と消費者から成る「パルシステム生産者・消費者協議会」、略して生消協です。この協議会は、生産者と消費者が対等に議論し、持続可能な農業を実現するためのプラットフォームです。
変化する農業現場とその影響
近年、日本の農業現場では記録的な猛暑や豪雨が頻発し、その影響で農産物の生産は危機的な状況に置かれています。フォーラムでは、パルシステム連合会の代表者から、長期の高温がもたらす病害虫リスクの上昇や、生産現場の労働環境の過酷さについての報告がありました。特に、参加者からは「ここ5年で農業の現状が一変し、特に最近の3年間の暑さは農業の継続に懸念を抱かせる」との声が上がりました。
このような状況は我々の食卓にも直結するため、気候変動の影響は待ったなしの課題として捉えられています。
持続可能な農業への道のり
フォーラムの中では、生産者と消費者がそれぞれの視点から意見を交わし、「過酷な環境でも安全で安心な農産物を如何に届けるか」が議題の中心となりました。
生産者側からは「厳しい状況にあっても工夫を重ねながら作り続けていきたい」、また「産地の現状や取り組みをもっと消費者に知ってもらいたい」という声が聞かれました。このような想いに応え、消費者からは「苦しい状況で食べ物を作っていただいていることに感謝し、持続可能な農業を共に支えていきたい」という意見が寄せられました。
この双方向のコミュニケーションが、パルシステムの目指す理念に合致しており、作り手と食べ手が互いに理解を深め、共に支え合うことで、日本の農業の未来を形作る一歩となることでしょう。
生消協の役割とは
パルシステム生産者・消費者協議会は、生産者と消費者が相互に理解を深めるための場として設けられています。この活動を通じて、食卓と産地の課題を共有し、共に解決策を見出すことを目指しています。また、この協議会は、農業の持続性を確保するための重要なプラットフォームとなっているのです。
未来へ向けた取り組み
パルシステムは、単なる商品の提供に留まらず、生産者と消費者が顔の見える関係を築き、互いに協力することを重視する生協です。理想的な社会を築くためには、相互理解と連帯が鍵となります。全国の生産者が敬意を持って食べ物を作り続け、消費者もそれを支え合う姿勢が求められています。
パルシステム生活協同組合連合会についての詳細はこちら。
2025年には国際協同組合年が控えており、このフォーラムがその重要な基盤となることを期待しています。共に持続可能な未来へ進むため、私たち一人ひとりが意識を持ち、行動していく必要があるのです。今後もパルシステムの活動に注目し、私たちの「食」と「農」の未来を見守り続けましょう。