糖尿病と腎臓病を学ぶ没入体験イベントが福岡で開催
2025年9月6日と7日、福岡市にて、バイエル薬品株式会社の主催による市民公開講座および没入体験イベントが行われました。約1,800人の来場者が集まり、糖尿病とその合併症である糖尿病関連腎臓病についての知識を深める機会となりました。
糖尿病と腎臓病の現状
糖尿病は日本の国民病とも言われており、日本人の5人から6人に1人がその予備軍または糖尿病を抱えています。慢性的に高血糖状態が続くことで、合併症のリスクが高まります。その中でも、糖尿病関連腎臓病は透析の原因で最も多く、2型糖尿病患者の約40%が慢性腎臓病(CKD)を発症しているとのことです。特に九州では透析患者数が全国平均を上回っており、福岡県は都道府県別で8位の多さを誇ります。
腎機能が低下するまでには10~20年かかり、その間の自覚症状が乏しいため、日本人の多くが気付かぬうちに病状が進行してしまうことが危惧されています。早期の発見と対策が重要です。
市民公開講座と登壇者
9月7日には、九州大学病院の坂本竜一先生が「腎臓を守るために今できること~キーワードは血糖値と尿検査~」という講演を行いました。先生は、糖尿病が腎機能に与える影響や、透析に至るリスクを解説しました。トークセッションでは、福岡出身の陣内孝則さんも参加し、糖尿病やCKDに対する知識を深める貴重な時間となりました。
没入型映像体験「ジンゾリウム」
同日、隣接する会場で行われた没入体験イベント「“ジンゾリウム”で旅する腎臓のセカイ」では、直径6mの巨大イマーシブドームで投影される腎臓のセカイを体験しました。来場者は、自身の体の内側を旅するかのような新感覚の映像体験に驚嘆していました。糖尿病から腎臓にどのような影響が及ぶのかを、視覚的に理解する機会となったようです。
終わりに
イベントを通じて、坂本先生は「定期的に尿検査を受け、腎臓の健康を意識しましょう」と呼びかけました。また、陣内さんは「体験を通じて健康の重要性を再認識しました」とコメント。参加者たちが糖尿病とその合併症について楽しく学ぶことで、今後の健康管理に役立てることを願っています。バイエル薬品は、今後もこのような啓発活動を通じて、糖尿病や糖尿病関連腎臓病への理解を深め、早期発見と予防の重要性を広めていくことを目指しています。