農業の未来を形作る新たな技術が登場しました。今回はFJDynamics社の最新ガイダンスシステム「FJD AG1」を紹介します。近年、スマート農業という概念が世界中で注目されており、農作業の効率化や生産性向上に寄与する技術が続々と登場しています。
FJD AG1ガイダンスシステムとは
株式会社FAG(東京都港区)は、FJDynamics社製の「FJD AG1ガイダンスシステム」を新たに取り扱い開始しました。このシステムは、後付けが可能で、様々な農機に対応しています。圃場マップを基に、可変施肥やスポット農薬散布、圃場管理が実現する、農業専用の高機能ガイダンスシステムです。販売価格は396,000円(税込)で、ISOBUS規格に基づく対応が特徴的です。
このシステムは、AEFの認証も取得しており、信頼性が高く、さまざまな作業機と連携することができます。単なる自動操舵システムではなく、圃場のマップを参照しながら自ら運転を行う運転支援システムです。エントリーユーザーのニーズに応える製品で、農作業の効率を大幅に向上させます。
簡単な取り付けと便利な機能
FJD AG1は、「タブレット式メインコンピューター」と「GNSS受信機」を取り付けるだけで利用が可能です。初心者でも簡単に取り扱え、農作業の効率化が実現します。また、さまざまなベースライン(直線、曲線、A+ライン、円曲線など)を設定でき、複数のトラクターが同じ圃場で同時に作業することも可能です。
バーチャルターミナルとタスクコントローラー
FJD AG1は、複数ブランドの農機具を同画面で確認できるバーチャルターミナル(VT)機能を搭載しています。これにより、操作の効率が飛躍的に向上します。さらに、タスクコントローラーによるセクションコントロール(TC-SC)機能を利用することにより、作業の精密化が図れます。圃場の境界を識別し、作業機のセクションを適切に再配置することで、無駄なく資材を利用できます。
生産性を向上させるシステム
タスクコントローラーベーシック(TC-BAS)機能を搭載しており、作業データを記録し、累計値を確認することができます。この記録は、総作業面積などをエクスポートも可能となり、農業の効率化を容易にしてくれます。さらには、ジョイスティック(AUX-N)の直接制御によって作業の効率を大幅に向上させ、農業の現場での生産性を飛躍的に高めます。
スマート農業の最前線を走るFJDynamics
FJDynamics社は、過酷な現場作業を自動化することで、農業、建設、教育分野での生産性向上を目指しています。2017年に設立され、現在は世界中で約15万台のシステムが販売され、特に2024年には5万台以上の販売実績を記録しました。この成功の背景には、AEF認証を取得した多くのISOBUS対応機器との連携があるため、農業の効率化はもちろん、多様な作業への対応が可能になっています。
「FJD AG1」は展示会などでも注目を浴びており、これからの農業に必要不可欠な技術といえるでしょう。農業を支える新しい技術により、未来の農作業は大きく変わることでしょう。今後の展開に期待が高まります。