一建設が革新する住宅基礎工事
住宅の基礎工事は、家の安全性や耐久性に大きく影響を与える重要な工程です。しかし、従来の基礎工法にはいくつかの課題が存在しました。これを受けて、飯田グループホールディングスの中核企業、一建設株式会社は、新しい工法と専用金物を開発しました。その名も「HT Base基礎一体打ち工法」と「µ(ミュー)セパ」です。来春から一般販売が開始されるこの商品は、従来の工法にどのような革新をもたらすのでしょうか。
新工法の必要性と開発背景
従来のベタ基礎工法では、型枠のレベル差に対応できず、施工コストが増加するなどの問題がありました。また、施工には熟練者の技術が必要で、新人には難しい作業となることもあります。一建設はこれらの課題を解決するため、「HT Base基礎一体打ち工法」と専用金物「µセパ」を開発しました。この新しい工法は、社内の技術提案プロジェクトから発展したもので、現場スタッフの意見から生まれています。
「HT Base基礎一体打ち工法」の特長
この新工法の特筆すべき点は、基礎と立ち上がり部を一度の打設で施工できることです。これにより打ち継ぎ部がなくなり、基礎構造体の高品質化が達成されます。また、雨水やシロアリの侵入リスクも大幅に軽減され、コールドジョイントを排除することで構造的な強度も向上します。
専用金物「µセパ」の役割
「µセパ」は、型枠の設置をサポートするために設計された専用金物で、施工精度を高めるために必須です。この金物を使うことで、型枠の設置にかかる時間と労力を大幅に削減することが可能になります。
標準化と実施例
一建設では、「HT Base基礎一体打ち工法」と「µセパ」を基礎施工技術として標準化しつつあります。実際の施工動画も公開されており、プロセスの確認が可能です(
施工動画はこちら)。
今後の展望
一建設は、今後も建築金物メーカー・タカヤマ金属工業株式会社と協力し、これらの製品の製造と販売を進めていきます。特許の出願も済ませ、現在は審査中のため、今後の展開に注目が集まります。
お問い合わせ先
気になる方は、タカヤマ金属工業株式会社の営業部に連絡してください。詳細な情報提供や実施例についてもお答えいただけます。
一建設株式会社の基本情報
- - 社名:一建設株式会社
- - 代表取締役:堀口 忠美
- - 本社所在地:東京都豊島区南池袋2-25-5 藤久ビル東5号館
- - 設立:1967年
- - 資本金:32億9,800万円
- - 主な事業内容:分譲戸建住宅、分譲マンション、注文住宅、リフォーム・リノベーション、アセットソリューション、リースバックプラス。
新しい基礎工法がどのように現場の効率化を進めるのか、そしてその先にある住宅の安全性がいかに向上するかが、今から楽しみです。