性能向上リノベ デザインアワード 2024の結果発表
2024年3月11日、東京で行われた「性能向上リノベ デザインアワード 2024」では、128作品から特に優れたリノベーション事例が選ばれました。このアワードは、中古住宅の“断熱性能”と“耐震性能”の向上をテーマにしたものです。主催者であるYKK AP株式会社の社長、魚津 彰氏が挨拶し、今回の受賞作品について紹介されました。
このアワードは第3回目の開催であり、「これからを暮らす家の新しいスタンダードをつくる」という目標のもと、断熱性能や耐震性能の向上に取り組むリノベーション事例が評価されました。特に注目されたのは、そのプロセスにおける工夫です。選考基準は4つの評価視点に分かれ、業界の専門家による厳選な審査が行われました。
最優秀賞を受賞したのは、CAC建築工房の「T.O.P(Take Over Project)」です。このプロジェクトは、祖父から受け継いだ40年の家を家族とその次の世代に引き継ぐことを目指しています。改修前の断熱性能は2.25W/㎡・Kから、改修後には0.23W/㎡・Kに改善され、耐震性能も上部構造評点1.55を達成しました。受賞コメントでは、瀧 章生氏が「住み継ぐことを重視したリノベーションが求められる時代」と語り、単なる外観の模様替えではなく、資産価値を高める持続可能な住まいづくりの重要性を伝えました。
選考基準
1.
快適な生活と健康への配慮:断熱・省エネ改修により、住まいの快適さを高めること。
2.
安全性の確保:防災意識を高める耐震性の確保で、長寿命の住宅を目指す。
3.
設備設計の工夫:空調や換気、自然エネルギーを活用した計画。
4.
創意工夫と環境配慮:新しい住まいのスタンダードを提案する工夫。
受賞作品の特徴
評価された作品には、断熱性能・気密性・耐震性を高める革新的な構造が求められました。また、既存住宅性能評価を取得し、住みやすさを向上させる工夫が評価されました。このような作品は、今後の住まいづくりにおける模範となるでしょう。
アワードの募集要項
今後の「性能向上リノベ デザインアワード 2024」では、7月から12月までリノベーション事例を募集します。関わる全ての事業者が応募可能で、これからの時代に即した住宅の在り方を共に考えていくことを目的としています。
審査委員紹介
今回の審査には、東京大学の前真之氏や、他の知識豊かな専門家たちが参加しました。彼らは、リノベーションの観点から住まいの価値を高めるための選考を行いました。
次回のコンペティションでは、さらに革新的で持続可能なリノベーション事例が登場することを期待しています。新たな住まいのスタンダードを一緒に創り上げましょう。