最近、シロアリ対策のリーダー企業である株式会社アサンテが新たな試みを発表しました。国内シェアNo.1のアサンテは、気象会社のウェザーマップと協力し、シロアリの群飛(スウォーム)をリアルタイムで把握できる「シロアリ実況マップ」を公開しました。このマップは、ユーザーが簡単にシロアリの発生状況を確認できる便利なツールです。
シロアリ実況マップは、Google Mapを活用し、アサンテが受け取った申し込みやお問い合わせに基づいて、羽アリやシロアリの発生地点を日ごとにプロットしていく仕組みです。このシステムにより、どの地域でシロアリが活発に活動しているのかをリアルタイムで視覚化することができます。プライバシーにも配慮されており、マップへのプロットは郵便番号に基づいて行われているため、個別の住居を特定することはありません。
群飛とは、ヤマトシロアリが年に一度、巣から羽を付けて飛び立つ現象を指します。一般的に、彼らの群飛は春から初夏にかけて発生し、特に温暖な九州地方からスタートして徐々に北上する傾向があります。群飛のピークは毎年4月から6月にかけて訪れるため、地域によっては注意が必要です。
シロアリ実況マップでは、羽アリ群飛アラート機能も搭載されています。これは、過去16年間の気象データやアサンテが収集した問い合わせデータと組み合わせ、地域ごとに群飛の予測を行うものです。具体的には、天気、気温差、最高気温などの気象条件に基づき、過去の群飛の発生状況と照らし合わせて3段階の警戒レベルを設定します。これにより、利用者は群飛の可能性が高い状況を事前に把握することができ、適切な対策を講じることが可能になります。例えば、「注意」は群飛が発生する可能性が高い状態、「警戒」はすでに群飛が起きている可能性が高い状態、「厳重警戒」は群飛がピークに達する可能性が高い状況を示しています。
また、シロアリの群飛には特定の天気パターンが関与していることが明らかになっています。2021年には、前線が日本列島にかかり、1日で100ミリの降雨の後に晴れ、気温が上昇した際に群飛の発生が確認されました。こうした気象の変化がシロアリの行動に与える影響を理解することで、より予測精度が向上しています。
さらに、ウェザーマップの江花純氏もシロアリの群飛データについて言及しており、同じような気象条件下で全国各地のシロアリが群飛する様子を驚きながら観察しています。これまで動物の観測に関するデータは限定的でしたが、シロアリの場合、非常に高い精度で群飛の時期を予測できることが明らかになったと述べています。
アサンテは1970年に創業以来、シロアリ対策を中心としたハウスメンテナンスサービスを提供してきました。彼らの経営理念は「人と技術を育て、人と家と森を守る」であり、安全で快適な住環境を提供し、木造家屋の寿命を延ばすことを目指しています。新しいシロアリ実況マップの導入によって、より多くの家庭がシロアリ被害から保護されることが期待されます。詳細は
アサンテの公式サイトや公式SNSチャンネルでもご確認いただけます。お住いの地域のシロアリの動向を把握し、適切な対策を講じましょう。