三菱UFJ銀行が新たな本人確認支援ソリューションを導入

新たな本人確認支援ソリューションの導入

三菱UFJ銀行が2025年9月16日より、キヤノンマーケティングジャパン株式会社（以下キヤノンMJ）が提供する新しい「本人確認支援ソリューション」の運用を開始します。このテクノロジーは、ICチップ情報を利用して本人確認を行い、金融機関の店頭業務の効率化と本人確認の厳格化を同時に実現するものです。

背景と必要性

近年、金融機関は人手不足や利便性の向上に直面しており、デジタル化や店舗業務の効率化が急務となっています。また、金融犯罪の高度化に伴い、より厳格な本人確認を求める声も高まっています。特に、金融庁の求める対応として、本人確認業務のプロセスを最適化する取り組みが必要とされています。

ソリューションの特徴

「本人確認支援ソリューション」は、本人確認書類に搭載されたICチップの情報を読み取ることで、業務システムとの連携を可能にします。これにより、従来の手続きでは行員が行っていた目視確認や書類の券面確認が軽減され、業務負荷の軽減に貢献します。

さらに、三菱UFJ銀行はこのソリューションを使って、日立製作所の「eKYC支援サービス」とも連携し、より強固な本人確認を実現します。この結果、店舗での手続き時間が短縮され、来店するお客さまの利便性も向上します。

安全性と利便性の両立

このソリューションは、政府が推奨する公的個人認証（JPKI）を用いた安全な本人確認を行います。これにより、不正口座の開設やマネーロンダリングのリスクを軽減することが期待されます。また、カードリーダーSDKやAPIを使い、各金融機関のシステム環境に応じた柔軟な構築が可能です。

今後の展望

2024年11月に始まった金融機関向けの「本人確認支援ソリューション」の導入は、徐々に広がりを見せており、2027年の犯収法改正を見据えた準備も整っています。キヤノンMJは、金融機関に限らず、本人確認が必要なさまざまな業種へのデジタルトランスフォーメーション（DX）を支援し、ニーズに合わせた革新的なソリューションを提供する予定です。