調査概要
2024年10月12日から15日の間、ALL DIFFERENT株式会社とラーニングイノベーション総合研究所は、社会人1年目社員を対象に上司とのコミュニケーションについて意識調査を実施しました。本調査は、上司とのやり取りが新入社員の成長にどのような影響を与えているのかを明らかにすることを目的としています。
背景
2024年度に入社した新人社員は、新型コロナウイルスによる影響を受け、オンライン授業が一般化した世代です。このため、彼らは従来の世代とは異なるコミュニケーションスタイルや価値観を持っています。過去の調査では、新入社員が上司とのコミュニケーションに悩んでいると、離職を考える傾向が強いことが示されています。職場での成長には、良質なコミュニケーションが不可欠です。
調査結果の概要
1.
上司とのコミュニケーション手段
約8割の社会人1年目社員が主に「対面」でのコミュニケーションを行っています。次いで「オンライン会議」「チャット」「電話」が続きます。この結果から、対面の重要性が強く示されています。
2.
コミュニケーションの頻度
55.7%の社員が「毎日1回以上」のコミュニケーションをとり、7割以上がその量を「十分」と感じています。一方で、24.3%はコミュニケーションを「とっていない」と回答しています。
3.
フィードバックの重要性
毎日フィードバックを受ける社員の87.2%が、フィードバックが自己成長に繋がっていると答えています。これは、成長のための重要な要因であることを示唆しています。
4.
上司への相談の頻度
相談を「していない」と回答した割合は25.1%に上ります。これは多くの社員が悩みを持ちながらも、上司に相談できていない現状を表しています。
5.
相談しやすさ
上司に「1日に複数回相談している」と答えた社員の66.7%が、「何でも相談できている」と感じていますが、相談の頻度が減ると相談しづらくなる傾向が明らかになりました。
まとめと今後の展望
調査結果から、新入社員と上司とのコミュニケーションが成長に寄与する重要性が浮き彫りになりました。特にフィードバックと相談の質が、コミュニケーションの量に大きく依存していることが理解できます。これにより、上司は積極的にコミュニケーションの質を向上させ、部下との会話を増やすことが求められます。また、社会人1年目社員がフィードバックや相談を求めやすい環境を整えることも重要です。
上司が心掛けること
- - 日常的なコミュニケーションの促進: さまざまな手段を使って、定期的にコミュニケーションを増やす。
- - フィードバックや相談の質向上: 相手の立場に立ち、適切なタイミングでアドバイスを行う。
このように、上司との良好な関係構築が、新人社員の成長を促進する鍵であるといえるでしょう。