アッヴィと片頭痛治療
2025-03-14 14:22:20
アッヴィが片頭痛治療薬アトゲパントの承認申請、患者の生活改善を目指す
アッヴィが新しい片頭痛治療薬アトゲパントの承認申請を行う
アッヴィ合同会社(本社:東京都港区、社長:ティアゴ・カンポス ロドリゲス)は、本日、成人の片頭痛患者さんに向けた片頭痛発作の抑制を目的として、経口CGRP受容体拮抗薬アトゲパントの製造販売承認を日本で申請しました。これは、片頭痛の発症が患者の日常生活に重大な影響を与える中、生活の質の向上を目指す重要な一歩です。
片頭痛の現状と影響
片頭痛は、全世界で10億人以上の人々が影響を受けている神経疾患であり、国内では15歳以上の人口の8.4%がこの病気に苦しんでいます。特に、30歳から40歳代の女性に多く見られ、片頭痛の影響は労働生産性を低下させ、社会的活動を制限する原因となっています。この病により、患者は中等度から重度の拍動性頭痛、悪心、嘔吐、光過敏、音過敏といった多様な症状を経験し、日常生活に支障をきたすことが少なくありません。
アトゲパントの特長
アトゲパントは、CGRPと呼ばれる神経ペプチドに着目した薬剤です。CGRP受容体拮抗薬は、片頭痛の発症に関与する神経メカニズムにアプローチし、片頭痛の予防が期待されています。この薬は1日1回の経口投与が必要で、これにより患者の治療の利便性が大きく向上することが期待されています。
臨床試験の結果
アッヴィが行った臨床試験では、大きく分けて3つの試験が行われています。
RELEASE試験
この試験では、日本人の反復性片頭痛患者524名を対象に、アトゲパントの有効性、安全性、忍容性を評価しました。主要評価項目は、投与開始から12週間における平均月間片頭痛日数の変化であり、この試験の結果に基づき製造販売承認を申請しています。
PROGRESS試験
国際共同で行われたこの試験では、慢性片頭痛患者778名を対象にアトゲパントの有効性を評価。平均月間片頭痛日数が8日以上の患者にフォーカスしています。
3101-306-002試験
日本人の慢性片頭痛および反復性片頭痛患者186名を対象にしたこの試験では、アトゲパントの長期的な安全性と忍容性が評価されています。52週間の継続的投与を通じて、長期的な治療効果を検証しています。
片頭痛治療におけるアッヴィの役割
アッヴィは、片頭痛患者のニーズに応えるため、革新的な治療薬の開発に注力しています。烏丸医療従事者と連携し、治療方針の提案や啓蒙活動を通じて、患者さんの生活の質向上に寄与することを目指しています。医療システムにおける経済的負担を軽減し、片頭痛に苦しむ患者に対する包括的な支援を行う姿勢が印象的です。
未来の展望
アッヴィのアトゲパントによる片頭痛治療は、患者に新たな選択肢を提供するだけでなく、片頭痛による影響を和らげる可能性があります。厚生労働省からの製造販売承認を受けて、さらに多くの患者に希望をもたらすことが期待されます。片頭痛が及ぼす社会的な影響とその解決のために、これからの取り組みに注目です。