医療的ケア児者が地域と共に過ごせる場「modoki」
東京都多摩市の諏訪商店街に新たに開設される「modoki(モドキ)」は、医療的ケアを必要とする子どもたちとその家族が孤立せずに過ごせる場所を提供します。この施設は、一般社団法人Life isの手によって、多機能循環のスペースとして設計され、医療型特定短期入所やナチュラルワインバー、私設図書館、泊まれる休憩所などが一体となった複合的な役割を果たします。
開設資金を募るガバメントクラウドファンディング
「modoki」の開設資金は、ふるさと納税を活用したガバメントクラウドファンディング(GCF)によって募られます。2025年10月3日から12月31日までの間に、目標金額150万円を集めることを目指しています。寄付金は、医療機器やベッド、カーテン、調理器具、本棚、書籍など、施設に必要な設備の整備に使われます。
背景と現状
全国には、人工呼吸器や経管栄養が必要な「医療的ケア児」が約2万人いるとされています。医療が進展する中、家庭や地域で暮らす子どもたちは増えているものの、地域の支援体制は未だに十分ではありません。そのため、医療的ケアが必要な子どもたちの家族は孤立し、慢性的な疲労感を抱えています。実際、保護者の71.1%が睡眠不足を訴え、約3割が家族の団らんの時間の不足を問題視しています。
このような現状に対し、2021年に制定された「医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律」が支援センターの設置を促進していますが、状況は地域によって異なるため、依然として課題は多く残されています。そのため、「modoki」では医療的ケア児者とその家族が安心して休むことができる場を整え、地域の人々との関わりをしっかりと築いていくことを目指しています。
私たちのヴィジョン
「modoki」の理念の一つには、福祉を特別なものとして扱わず、日常に溶け込ませるという考え方があります。一人一人の日常が交わることで、さまざまな人々が共に過ごし、一緒に笑顔になれる空間の実現を目指しています。代表理事の影近卓大氏は、「早く行きたければ、一人で進め。遠くまで行きたければ、みんなで進め」という言葉を引用し、みんなで共に成長していく姿勢を強調しています。
施設について
「modoki」は、2025年11月から徐々にオープンする予定です。設計を手がける「スタジオメガネ」は、地域の特性を生かしながら、訪れる人々が自由に過ごすことができる空間を意図しています。
施設の4つの具体的な機能は以下の通りです:
1.
医療型特定短期入所:医療的ケアが必要な方のための詳細なケアが提供されます。
2.
ナチュラルワインバー:地域の人々が料理を提供し、昼はカフェ、夜はワインを楽しむ空間です。
3.
私設図書館+セレクトショップ:地域の作家や福祉事業所の製品を販売し、自由に本を借りられるスペースです。
4.
泊まれる休憩所:登録制で、少しの時間だけ自分をリフレッシュしたい方のための居場所です。
支援の輪を広げて
「modoki」は単なる施設ではなく、地域と共に成長する場を目指しています。医療的ケア児者が地域で安心して暮らせ、誰もが支え合える関係性を育むことは大切です。これを実現するために、皆さまからのご支援が不可欠です。多くの方が参加できるクラウドファンディングを通じて、ひとつずつ夢を育てていきましょう。
詳しい情報は、以下のクラウドファンディングページもご覧ください。
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