学生たちの斬新なアイデアが生んだ、食品ロス削減への道
カゴメ株式会社と共立女子大学が共同で推進した「もっと知ってもっと削減、トマトの有効活用プロジェクト」。このプロジェクトは、食品ロス削減と人材育成を目指し、学生たちからの提案が集められた取り組みです。7か月の学びを経て、学生たちは出荷規格外トマトを有効活用するための3つの斬新なアイデアを発表しました。
プロジェクトの背景と目的
この共同プロジェクトは、カゴメの生食用トマト菜園「いわき小名浜菜園」で生まれる出荷規格外トマトを対象にしています。形やサイズが規格に合わないトマトは、市場に出回ることなく廃棄されることが多く、これが食品ロスの一因とされています。そこで、学生たちが出荷規格外トマトを使った創造的な活用法を考え、食品ロス削減に貢献することが目的です。
最終成果発表会の様子
2025年1月22日、共立女子大学の神田一ツ橋キャンパスで行われた最終成果発表会には、カゴメの関係者も参加してその様子を見届けました。発表を行ったのはビジネス学部の12名の学生で、各チームはトマトを使った革新的なアイデアを披露しました。カゴメの関係者は、学生たちの独自の視点が光る提案に、強い関心を寄せていました。
提案内容の詳細
グループA: 「トマトパウダー」の商品化
このグループは、規格外トマトを加工してトマトパウダーを作成し、製菓メーカーや映画館でのポップコーンなどで販売するアイデアを提案しました。「サステナブルで新しいお菓子」として、特に子どもやSDGsに関心のある成人をターゲットに商品開発を進める計画です。
グループB: 地元観光施設とのコラボ
グループBは、福島県内の人気観光施設と協力して規格外トマトを使ったメニューを提案しました。観光施設でトマトジュースの販売を行い、訪れる人々にトマトの美味しさを実感してもらうことで、野菜摂取の重要性を広める狙いがあります。
グループC: 「E-Vegetable Powder」の販売
最後に、グループCは福島県の野菜を粉末状に加工して販売する「E-Vegetable Powder」を提案。1日350gの野菜摂取をサポートする商品として、スープなどに気軽に使えるアイデアを考えました。地元企業との共同プロモーションを通じて、認知度を高める計画です。
学生たちの学びと今後の展望
学生たちは、このプロジェクトを通じて「食品ロス削減」への意識が高まり、特に現場見学が大きな学びとなったと語っています。実際に菜園でのトマトと向き合うことで、座学では得られない貴重な体験をし、自らの手で課題に取り組むことの重要性を実感しました。
カゴメの関係者は、学生たちのアイデアを高く評価し、今後も産学連携を続け、このような取り組みを深化させていく意向を示しました。プロジェクトを通じて培われた知識と経験が、持続可能な社会の実現に向けた重要な一歩となることを期待しています。
結論
「もっと知ってもっと削減、トマトの有効活用プロジェクト」は、食品ロス削減に向けた取り組みとして、学生たちの成長を促し、カゴメの企業活動に新しい視点を与えました。今後もこうしたプロジェクトが増え、持続可能な社会へ向けた意識が広がることを願っています。