2025年理想の就活に迫る
2025年に向け、パーソルキャリア株式会社の調査機関『Job総研』が実施した「2025年 理想の就活実態調査」では、632名の社会人を対象に、就活における価値観の変化について詳細なデータが集められました。調査によれば、物価高が影響し、若年層の間で特に賃金が重視される傾向が顕著に見られます。急速に変化する経済状況の中、これからの就活においてはどのようなポイントが求められるのでしょうか。
賃金の重要性
2025年に期待される変化としてトップに挙げられたのは「ベースアップ」で、66.3%が希望しています。次いで「ボーナスアップ」が40.5%、さらに「希望の職場・環境」の充実を望む声も25.6%に達しました。そして、就活を再度行う場合に重視する傾向として「基本給」が68.7%と高いため、賃金の上昇を明確に求めていることが伺えます。
賃金対スキル
賃金を重視するのは2025年において71.7%と高い割合でした。スキル向上を重視する割合は52.6%と約半数を占めていますが、分かれ目は「物価高」にも起因していると考えられています。特に物価高が影響しているとの回答は82.5%。これは将来的な生活を見越したもので、多くの人が賃金の絞り込みを行っているのが現状です。
安定志向の強まり
また、再就活では「安定」と「挑戦」どちらを選ぶかを尋ねたところ、56.5%が「安定」よりの選択をしたいと回答。これは特に20代に顕著で、安定した仕事を求める傾向が高まっています。更に、仕事よりもプライベートを優先する傾向も54%に達し、現代の働き方に対する意識が変わっているとも言えます。
会社選びでの意識
就職する場合に「今の会社は選ばない」という回答は55.2%で、年代別に見ても特に40代が63%に。その理由には給与水準の不足が多く寄せられ、「現在の物価状況でまともに生活できない」との声もあります。
調査結果のまとめ
この調査から見えるのは、賃金や安定性が重視される一方で、若者たちの就活に対する意識がより保守的になってきているということです。物価変動や経済の不透明感が、キャリア選択にも大きな影響を及ぼしているようです。
今後の日本での就活は、賃金アップを求める傾向が強まり、スキルとのバランスをどのように取るかが鍵となりそうです。特に、新卒としての就職活動を再開する際には、給与水準や就業環境を重視することが重要になるでしょう。
私たち働く世代は、物価高での現実と向き合いながら、安定した将来を築くための情報を求めています。『Job総研』は、このような価値観の変化を捉えつつ、働く人々がより良い選択を行えるような情報を発信していきます。