国産レモンペーパー
2025-06-03 12:54:03

国産レモンの剪定枝葉を活用した新しい紙「国産レモンペーパー」の魅力とは

国産レモンの剪定枝葉を活用した新しい紙「国産レモンペーパー」の魅力とは



日本の紙文化を支えて133年以上になる株式会社ペーパルが、ポッカサッポロフード&ビバレッジと共に開発した「国産レモンペーパー」が注目を集めています。この紙は、レモンの剪定枝や葉を原料にしており、2025年6月3日からポッカサッポロ社で名刺として導入される予定です。さて、このプロジェクトの背景や特長、さらには新しい取り組みの意義について詳しく見ていきましょう。

開発の背景:未利用資源への新たな価値



ペーパルは、創業以来、紙の特性を追求しながら、社会や環境に貢献できる製品作りに取り組んできました。近年、再利用やアップサイクルといった考え方が重視される中、利用されていなかったレモンの剪定枝葉を活用することで、新たな価値創造を目指しました。一方、ポッカサッポロ社では国産レモンの生産振興を進める際、栽培過程で生じる枝葉の有効活用が求められていました。この二つの背景が相まって、「国産レモンペーパー」開発プロジェクトが動き出しました。

国産レモンペーパーの特徴



「国産レモンペーパー」は、広島県大崎上島町で育ったレモンの剪定枝葉を原料としています。その製造に関して、ペーパルは以下の点に重点を置きました。

1. 素材特性の活用



レモンの枝と葉はそれぞれ水分量や繊維構造が異なり、一部にはトゲも存在します。このため、これらを均一に加工するためには、高度な加工技術が求められます。ペーパルは長年の技術と経験を活かし、最適な粉砕方法や乾燥方法を探求し、トゲを含む素材を取り扱う際には慎重に選別を行う工夫を凝らしました。最終的に、レモンの素材感を生かした約1%の混抄率が実現されています。

2. 印刷適性と風合いの両立



名刺としての利用を視野に入れ、現代の印刷技術に適応させることは不可欠です。ペーパルは、レモンの枝葉を混ぜることで得られる自然な風合いや、温かみのある手触りを活かすことにも重きをおきました。様々な加工方法を組み合わせることで、美しい印刷仕上がりを生み出しながら、紙本来の魅力も失わない品質を実現しています。

株式会社ペーパルの歴史と理念



ペーパルは1890年、明治23年に奈良にて創業して以来、133年にわたって日本の紙文化を支えてきました。2008年にはFSC®/COCを取得し、紙という持続可能な素材の広がりを促進。さらに、「フードロスペーパー」プロジェクトを通じて、様々な未利用資源を活用した製品の開発に積極的に取り組んでいます。また、脱炭素社会の実現に向けて、勤務地でのゼロCO2ペーパーなども手掛けています。

まとめ:持続可能な未来へ



今回の「国産レモンペーパー」の開発は、ただの新商品による利益追求ではなく、サステナビリティの重要性を再認識し、未利用資源に新たな命を与える試みです。株式会社ペーパルは、今後も様々な環境配慮型製品の開発を進め、持続可能な社会の実現に貢献し続ける姿勢を示しています。これからの活動にも期待が高まります。


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