広島Nudgeの森:日常の買い物で森を育むプロジェクト
2025年11月16日、広島県東広島市入野財産区で行われた「広島Nudgeの森」の第4回植樹活動に、地域の多くの団体が集まりました。ナッジ株式会社が推進するこのプロジェクトは、日常の買い物を通じて森林再生に寄与するという新たな取り組みです。
植樹活動の概要と参加団体の協力
この活動は、自治体、森林組合、企業、大学、市民が連携して実施され、今年も多くの参加者が集まりました。東広島青年会議所や広島みどりの少年団、協賛企業としてヤマネホールディングス株式会社や広島ドラゴンフライズも参加。さらに広島大学の研究チームも協力し、地域全体が一丸となって森づくりに取り組む様子が印象的でした。
特に注目されたのは、広島大学の西堀教授による特別講演です。講演では、SDGsの目標15「陸の豊かさも守ろう」について、木を植えることの重要性を紹介しました。教授は、生態系が様々な生き物との相互関係によって成り立つことを解説し、子どもたちにもわかりやすい内容で森づくりの重要性を説きました。
生態系を考慮した森づくり
西堀教授の講演では、ツキノワグマや他の動物たちが森林再生に果たす役割についても触れました。動物たちが成長した苗木や植物の種を運ぶことが森の再生に繋がる一方で、過剰に増える動物たちは農作物や植樹苗に影響を及ぼすこともあります。このような地域住民と野生動物の共生の難しさを考えさせられる内容でした。
当日は、昨年から設置した定点カメラの映像も公開され、多様な野生動物の姿が観察できました。草刈りや保全作業を行う森林組合の様子や、シカやイノシシ、さらにはクマの登場など、参加者は驚きの反応を示し、地域における生態系の重要性を再認識しました。
毎年続く地域貢献活動
「広島Nudgeの森」は、単なるシーズンイベントにとどまらず、地域の方々とともに森の成長を見守る継続的な取組みです。お子さんたちにとっては自然理解を深める貴重な機会であり、大人にとっても地域とつながる心温まる場として、多くの参加者に親しまれています。
広島大学による動物観察や植樹後の森の成長モニタリングも続けられ、定点カメラの映像はメディアにも提供され、報道関係者からも注目を集めています。取材や取材依頼に関する問い合わせも歓迎しており、森林再生活動に関心を持つ企業や自治体からの相談も受け付けています。
ナッジカードによる地域応援
「広島Nudgeの森」では、ナッジカードを利用することで、日常の買い物が森林再生活動に還元される仕組みがあります。このカードの利用額の一部が、参加者が支持する活動に充当されるため、買い物が地域貢献に直結する新たな形の参加方法です。
このような取り組みを通じて、地域の活性化や持続可能な森づくりが進んでいるのは、非常に意義深いことです。今後も日常的に地域のために何ができるかを考えるきっかけとなるこのプロジェクトに、ぜひ注目していきたいと思います。