衝撃の舞台『広島に原爆を落とす日』の上演決定
2025年11月21日から24日にかけて、両国シアターΧ(シアターカイ)で、つかこうへいの名作をもとにした舞台が上演されます。この公演は、つかこうへいに師事したメンバーによって結成された「9PROJECT」によるものです。1945年の広島への原爆投下という衝撃的なテーマを扱った作品を、今回新たに舞台化する試みが注目されています。
チケット販売について
チケットは2025年10月11日(土)10:00から、カンフェティ(運営:ロングランプランニング株式会社)にて発売が開始されます。予約はお早めに!詳しい情報は公式サイト(
https://www.9-project.net/vol23/)をご覧ください。
約40年ぶりの再演
本作は、つかこうへい作品の中でも特に衝撃的な内容で、1979年に初演されて以来、再演の機会がなかった貴重な作品です。主人公が愛する女性に向けて原爆投下のボタンを押すという衝撃的なストーリーは、観客に深い影響を与えました。その後、1984年に大きくストーリーが変更された小説版が発表されるも、戯曲としては残されていない幻の作品となりました。
この度の公演では、小説版をベースに新たに脚本が書き起こされ、渡辺和徳が脚本・演出を担当します。彼は、つかこうへいが生きていた頃から多くの作品の脚色・演出を手掛けており、今回は新たに「広島に原爆を落とす日」を舞台化するにあたり、強い情熱を持って取り組んでいます。
戦争と核の悲劇を問い直す
終戦から80年の時を経た今、この作品が再び注目されるのは、そのテーマが未だに актуальнаだからです。戦争の記憶が風化していく一方で、今もなお世界には戦争が存在しています。つかこうへいは、原爆投下という悲劇を通じて人間の意思や感情の究極を問う作品を描き続けてきました。
渡辺はこの作品をこう語ります。「私のあなたに対する想いは、広島四十万市民を皆殺ししてもなお余りあるものなのです」という台詞を象徴的に挙げ、人間の思いとは何かを探求する姿勢を示しています。この台詞は、愛と戦争の矛盾が直面した時、どのように選択が行われるかという問題を投げかけているのです。
登場人物と物語の背景
物語は太平洋戦争の開戦前夜から始まります。主人公の犬子恨一郎は、日本の勝利のために愛する人を手放す冷酷な決断をすることになります。彼は、真珠湾攻撃を計画し、戦況を有利に進める一方で、新型爆弾・エンジェルの開発が進められることを知ります。果たして、エンジェルはどの国に投下されるのか、そして恨一郎はどのような運命を辿るのか。
この壮大な物語を舞台の上でどのように表現するのか、観客に強いメッセージを伝えることができるのか、期待が高まります。
公演詳細
- - 公演期間: 2025年11月21日(金)〜2025年11月24日(月・祝)
- - 会場: 両国シアターΧ(シアターカイ)
- - 料金: 一般4,300円(前売)/4,000円(割引回)
- カンフェティ限定割引あり
- - 出演者: 高野愛、藤原儀輝、中村猿人、玉一祐樹美、芝原れいちなど
9PROJECTの舞台『広島に原爆を落とす日』にぜひご期待ください。戦争の悲劇と人間の意思の力を再考するこの作品が、誰の心にも強い響きを与えることを願っています。