日本人の金銭意識が明らかに!『お金ぐせ診断』の分析結果発表
令和の時代における金銭感覚の変化を探るべく、株式会社ウェルス・マインド・アプローチは2025年に実施された『お金ぐせ診断』に基づく調査を行いました。この調査では、20代から60代までの505名を対象に、日本人の金銭に関する行動と心理的な傾向を検証しました。今回はその結果を詳しく見ていきましょう。
 調査の背景と目的
『お金ぐせ診断』とは、個人の金銭感覚を理解し、適切なアドバイスをもらうことを目的とした診断です。分析結果に基づいて、参加者は「使いすぎ」「しぶりすぎ」「怖がりすぎ」「貢ぐ」「隠す」といった5つのタイプに分類されます。この診断は心理学や行動経済学を基にした「ファイナンシャル・セラピー」を応用しており、身近に感じられる内容となっています。
実際に得られたデータでは、58.0%の人が「渋りすぎ」と診断され、慎重な傾向が顕著に表れました。日本人特有の「貯蓄は美徳」とされる文化や、将来に対する不安がこの結果に影響していると考えられます。
 調査結果の概要
特徴: 節約志向が強く、物を買う際に慎重になる傾向がある。
特徴: お金を使うことで満足感を得やすく、つい衝動買いをしてしまう。
特徴: お金に対して不安を感じ、消費やお金の管理から避ける傾向がある。
特徴: 大きな出費を家庭内で秘密にしがち。
特徴: 他者のためにお金を使うことを優先し、自己の利益には関心が薄い。
このように、分析の結果は日本人の金銭に対する慎重な姿勢を明らかにしました。特に「渋りすぎ」タイプが圧倒的多数を占める背景には、最近の物価上昇や社会保障の不透明性が影響しているとされています。
 投資に対する心理
興味深いことに、全体の38.8%が「投資はしたくない」と回答しており、その多くが「渋りすぎ」や「怖がりすぎ」タイプでした。これらのタイプは、元本割れへの恐怖心やリスク回避志向が強いことから、行動経済学における「損失回避バイアス」が働いていると考えられます。逆に、投資を経験した層はより自由で柔軟な金銭管理が可能であり、「使いすぎ」や「隠しちゃう」タイプに変わる傾向が見られました。
 性別による金銭感覚の違い
調査結果によると、男女ともに最も多かったのは「渋りすぎ」タイプですが、若干の違いが見られます。女性は「使いすぎ」タイプの割合が高く、SNSや「推し活」文化が影響していると推測されています。一方で男性は「隠しちゃう」タイプの比率が高く、家庭や社会との関係性が背景にあるようです。
このような性別による違いは、金融教育や投資啓発の方法を設計する上で非常に重要です。オープンに金銭について語れる環境や、感情に寄り添ったアドバイスが有効であることがわかりました。
 年代や職業による違い
年代を重ねるごとに「渋りすぎ」傾向が強まります。特に高齢者層では、その割合が70%近くを占めています。若年層では「使いすぎ」や「隠しちゃう」の傾向が見られ、中年層になるにつれて「渋りすぎ」が顕著になります。また、職業別に見ると専業主婦(主夫)の「怖がりすぎ」割合が高く、経済的な依存から来る不安が影響していると考えられます。
 まとめ
今回の『お金ぐせ診断』調査結果から、日本人のお金に対する心理や行動が明らかになりました。お金への態度は文化や価値観に深く根ざしており、性別や年齢、職業によっても多様性があることが示されています。今後の金融教育や支援においては、こうした違いを踏まえたアプローチが必要とされるでしょう。
なお、調査内容に関する詳細は株式会社ウェルス・マインド・アプローチの公式サイトにて確認可能です。興味がある方はぜひご参照ください。
 
 
 
