外出時のトイレ探しの安心を提供する新たな取り組み  
「トイレ情報共有マップくん」というアプリが、外出時のトイレ探しの不安を解消するために登場しました。このアプリは、東京都に本社を置くファービヨンド合同会社が開発したもので、全国の自治体に無償提供されています。  
  
外出時にトイレの場所や使える設備についての情報が不足していると感じることはありませんか?特に子育て世代や高齢者、障がい者の方々にとって、適切なトイレが見つからないことは大きなストレスの原因です。このアプリは、こうした状況を改善し、外出を「行けるかな?」から「行きたい!」という気持ちに変えることを目指しています。  
  
 東広島市の実証導入と住民の声  
トイレ情報共有マップくんは、すでに100万ダウンロードを突破し、2025年4月からは広島県東広島市での実証導入が始まります。この市では、実際の住民からのフィードバックを基にトイレ情報を整備し、多様なニーズに応えています。  
具体的には、住民から「外出時に適切なトイレがあるか不安」という声が多く寄せられました。これに応える形で、市有施設のトイレ情報が整理され、公式LINEアカウント内の「イベント・お出かけ情報」で確認できるようになっています。  
  
例えば、多目的トイレの場所やユニバーサルトイレの有無など、必要な情報を簡単に手に入れることができ、外出を安心して楽しめる環境が整っています。また、実際の使用者からの感想も寄せられており、特にオストメイト使用者のニーズに応えたサービスが評価されています。  
  
 トイレ情報が外出しやすさを変える  
トイレ情報が可視化されることにより、外出をあきらめない社会の実現が期待されています。「情報が足りないせいで外出を諦めてしまった」という声は非常に多く、トイレ情報の適正提供が重要だと認識されています。  
たとえば、車いす用トイレが故障した場合や、多目的トイレがどこにあるのか分からない、またはオストメイト対応のトイレか不明といったケースがあります。これらの情報がマップを通じて簡単に確認できるのが、トイレ情報共有マップくんの強みです。  
  
 共生社会への一歩  
ファービヨンドの取り組みは、単なるトイレ情報の提供にとどまらず、より良い共生社会を目指すものです。今後も、複数の自治体から導入に関する相談が寄せられています。トイレ情報は、災害時の避難行動支援や福祉避難所の整備にも活用できるため、地域住民のフレイル予防にも寄与する可能性があります。  
  
また、今後の活動として、泌尿器科医などの専門家によるオンライン学習会や、多言語対応の改良提升に向けたアドバイスなども予定されています。こうした取り組みを通して、誰もが自分らしく暮らせる地域づくりを推進しています。  
  
 トイレ情報の重要性を伝え続ける  
ファービヨンドは、YouTubeやSNSを通じて、トイレ情報の重要性や共生社会の理解を深めるためのコンテンツを発信しています。自分や周囲の人々のためにも、ぜひ情報をチェックし、行動を始めてみてください。トイレ情報は、命や尊厳に関わる重要なインフラです。地域と共に、よりやさしい社会を築くために邁進していきます。  
  
「トイレ情報は、あらゆる人々の外出に寄与する重要な要素です。ともに地域の情報を整え、共生社会の実現を目指していきたい」と語る上野淳さんの情熱を感じながら、多くの方にこの取り組みが広がっていくことが期待されます。
 
 
 
