物流DXの最新動向
2025-11-20 13:22:10

アイシンとShippioが推進する物流DXで国際物流が進化

アイシンとShippioが共同で新たな物流革命を目指す



2023年、株式会社アイシンとShippioは、国際物流を可視化し、物流のデジタルトランスフォーメーション(DX)、通称「DX-L」の実現に向けての連携を強化すると発表しました。この共同プロジェクトは、グローバルなサプライチェーン構築を加速させることを目的としています。

はじまりの背景



アイシンは2021年から全社横断的に物流のDXに取り組む「DX-L」を推進しています。これにより、国内外を問わず物の行動履歴を可視化し、より効率的な物流運営を図ることを目指しています。特に国際物流においては、コロナ禍の影響で輸送状況や在庫管理が旧来の方法に依存している課題が浮上しました。これを受けて、アイシンは国際物流のデジタル化を急務と位置付けています。

取り組みの内容:Shippio Cargoの活用



この取り組みの核心となるのが、Shippioが提供する貿易管理クラウド「Shippio Cargo」です。アイシンはこのプラットフォームを利用することで、従来はブラックボックスとされていた国際物流のデータをリアルタイムで把握することが可能となりました。具体的には、船の自動トラッキング機能を使用し、正確なスケジュールデータを収集。これにより、貨物明細データと連携することで、サプライチェーン全体の状況を把握できる仕組みを自社内で構築しています。

このようにして「貨物の動き」の可視化だけでなく、サプライチェーン全体を俯瞰することでデータに基づく意思決定が迅速に行えるようになりました。現在、アイシンでは毎月約1,200件の貿易案件を「Shippio Cargo」で運用しています。

今後の展望:全国への展開と物流コスト削減



アイシンは、2025年度中にこの「Shippio Cargo」を約40のグローバル拠点に展開し、グローバル規模でのサプライチェーンの最適化を本格化させる計画です。また、アイシンが提唱する「Cyber/Physical Information Factory®」の理念に基づき、蓄積されたデータの高度な分析を行うことで、リードタイムの精度向上や在庫の最適化を図っていきます。さらに、2030年までに物流コストを半減させるという目標を掲げ、改革を推進する方針です。

両社の意見



アイシングループ生産本部の物流革新室では、将来的な完全無人化を見据えた国際輸送の最適化を模索しています。データの連携や視点を変えることで、物流の次世代化を図りたいとしています。

一方、Shippioの代表取締役である佐藤氏は、アイシンのビジョンに対して強く共感を示し、業界全体の前進に貢献する重要な合作の一環と考えています。提供する貿易データがアイシンのサプライチェーン改革に貢献することを願っており、今後のプロダクト開発にも注力する姿勢を示しています。

まとめ



このように、アイシンとShippioの連携は、物流DXの進展を促し、国際物流における見える化やデータ活用の重要性を明らかにしています。今後の展開が期待される中で、物流コストの半減というビジョンの実現に向けて、両社は着実に歩みを進めることでしょう。


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